「みんなの翻訳」は情報通信研究機構言語翻訳グループと東京大学図書館情報学研究室による共同プロジェクトであり、三省堂と国立情報学研究所連想情報学研究開発センターが開発に協力しています。三省堂には「グランドコンサイス英和辞典(36万項目収録)」の使用を許可していただきました。
連携研究グループはこちらをご覧ください。
「みんなの翻訳」を使っている翻訳グループについてはこちらをご覧ください。
|
DATE:1991年12月12日
TO: Distribution FR: ローレンス・H・サマーズ Subject: GEP 公害産業: ここだけの話だけど、世銀は公害産業の低開発国移転をもっと奨励すべきだ。3つぐらいの理由が考えられる。 1)健康被害を引き起こす汚染のコストは、罹患率や死亡率の上昇によって起こされた遺失収入によって測定される。この観点からは、健康被害を引き起こす汚染は、もっともコストの低い国々、すなわち賃金水準が最も低い国々で行われるべきである。賃金水準が最低の国々に有毒廃棄物を投棄することには、非の打ち所の無い経済的合理性がある。その事実を直視すべきだ。 2)汚染コストは直線的には増加しない。初期の汚染増加はおそらく非常に低コストだからだ。いつも思うのだが、アフリカの人口過疎地帯の国々では、汚染のレベルがかなり低すぎる。これらの国々の大気の汚染度は、ロサンジェルスやメキシコシティに比較して、ひどい非効率といえるほどの低レベルといえよう。ただ、嘆かわしいことに、汚染を排出する産業の多くが国外移転には不向きであり(運輸や発電など)、また固形汚染物の輸送コストは非常に高いので、これが障壁となって世界規模での福祉を増進する大気汚染や有毒廃棄物の貿易が進まない。 3)美的および保健衛生上の理由によるクリーンな環境への需要は、収入水準との連動性が非常に高い。前立腺がんを引き起こす確率が100万分の1であるような薬品に対する懸念は、前立腺がんにかかる年齢まで生存する確率が高い国の方が、1000人のうち200人が5歳になるまでに死んでしまうような国よりも、大きいのは当然だろう。また産業大気汚染への懸念の多くは、粉塵による視界の悪化だ。こうした粉塵は、健康に与える直接の影響は少ないかもしれない。美的な観点から汚染が懸念される財産の取引が、福祉の増進につながることも十分にありうる。生産拠点は移動可能だが、清浄な大気の消費は売り買いできないからだ。 低開発国への汚染移動を肯定するこれらの提言に反対する議論(一定の財産に対する生得的な権利、道徳的な見地、社会的な配慮、十分な市場の欠如など)のこまったところは、それらが実質的には世銀による自由化提言に対する反論に転用れることだ。 |
|
原文:http://ic.ucsc.edu/~rlipsch/pol114/Pol114.S09.8.pdf ![]() この作品は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下でライセンスされています。 クリエイティブ・コモンズ・ライセンス |
| 状態 | 作業中 作業予定あり 作業予定なし 作業完了 |
|---|---|
| テーマ | 社会 政治 法律 経済 文化 芸能 科学技術 IT 健康/医療 スポーツ メディア 植物 動物 菌類 地方 国際 |
| 地域 | 日本 東アジア アフリカ 南アジア 東南アジア 西アジア/中東 太平洋 北米 中南米 欧州 |
| ジャンル | ニュース 解説記事 論文 日記 百科事典 |
※メニュー「翻訳者管理」で翻訳者、グループを追加することができます。