「みんなの翻訳」は情報通信研究機構多言語翻訳研究室と東京大学図書館情報学研究室による共同プロジェクトであり、三省堂と国立情報学研究所連想情報学研究開発センターが開発に協力しています。
数週間にわたる集会とパレードの後に行われた新たな選挙で、ナチスは総投票数の43・9%しか得られなかったことに失望した。しかしながら、d同盟していた国家国民党を合わせると何とか過半数を超えた。共産党の議会参加が禁じられると、ナチスは絶対多数を占めた。 1933年3月5日ライヒスターク(議会)選挙結果: ナチス 1727万7200票 社会民主党 718万1600票 共産党 484万8100票 中央党 442万4900票 国家国民党 313万6800票 選挙後1か月のうちに、ヒトラーは、独裁の土台となる法律を通した。いわゆる「全…
社会に恐怖感が広まっているとき、人権を擁護することは極めて困難になる。民主主義の多数決原理と、無力で周縁化された人々を擁護するという人道的原則との対立が前景化するからである。このような状況においてこそ、人権の擁護が何よりも問われることになる。 市民的自由は、政府の権限と自制との間にある微妙なバランスのもとで維持されている。このバランスは、以下の3つの条件のうちいずれかが成り立つとき、危機に陥る。第一は、政府に反対する政治的勢力/政党が弱体であるか存在しないときである。第二は、メディアが弱体だったり、従順だったりするときであ…
米国によって推進された秘密の「模倣品・海賊版拡散防止条約」(ACTA: Anti-Counterfeiting Trade Agreement)はヨーロッパではおそらく批准されないとEurActivが伝えた。これはオープンで誠実な政府を信奉する全ての人に朗報だ。 ヨーロッパ議会のリベラルなALDE (Alliance of Liberals and Democrats for Europe)グループはACTA反対に一斉に乗り出した。そして昨日(4月25日),「不透明な規定が多すぎる」としてACTAへの反対を宣言した。従ってもし夏前に本会議の投票が行われたら,ヨーロッパ議会メンバーの大多数はACTAを拒絶することになる。 ALDEは昨日の記…
2012年6月22日 私が法律実務にまだ従事していた頃にこれがあったらな、と思う。Law.comの記事より。 Fastcaseは、裁判所の見解に関する初報を電子書籍形態で法律家に提供すると発表した。クリエイティブコモンズのBY-SA(表示-継承)ライセンスで無料提供するという。この、Fastcase Advance Sheetsは、Fastcaseが今年公開を計画している電子書籍製品の第一段となる。計画はすべて、既存の法律図書市場を崩壊させるものである。法律出版業界において、「フリー」(無料)はすなわち崩壊に等しい。 「速報版」のコンセプトは、弁護士や図書館員の間でよく知られてい…
ケネソー・マウンテン・ランディス(1866-1944)は、1905年から1922年まで連邦判事の座に就いていたアメリカの法学者で、1920年から亡くなるまで、メジャーリーグの初代コミッショナーも務めていた。ランディスは、ブラックソックス事件(1919年のワールドシリーズで、シカゴ・ホワイト・ソックスの選手が共謀してわざと負けた八百長事件)の判決を下したことで人々の記憶に残っている。8人の選手を球界から追放し、彼らの復職要求を再三にわたり拒否し続けた。四半世紀近くに渡ってコミッショナーを務めたランディスの、野球に関する毅然とした行動や鉄則は、一般に、…
2010年7月6日 南アフリカ ヨハネスブルグ その法案は、同性愛および妊娠中絶反対を掲げる組織である南アフリカ司法連合(JASA)によって起草された。同じような法律を制定している国として,JASAは,イエメンとアラブ首長国連邦を挙げている。両国とも,好ましくないと思われる政治的な内容と同様に,LGBTも検閲の対象としている。 この法律が導入される南アフリカで,レズビアンの女性とトランスジェンダーの人に対する暴力がありふれているという社会的状況を考慮に入れると,「性的な内容に焦点を当てた法律は,レズビアンのセクシュアリティや,さらには女性の…
バラク・オバマ大統領の発言 週刊演説 2009年3月27日 今週は、アメリカにとって極めて大きな意味を持つ週となりました。この国の中産階級のために経済の安定を取り戻し、アメリカの将来に向けて強固な基盤を再建するため、当政権は、今週、思い切った行動に出たのです。これまで幾世代もの人々が長きに渡り切望し、取り組みを重ねてきた変革が、遂に今週、ここアメリカで実現されたのです。 週の幕開けは、包括的な医療保険改革案の可決から始まりました。これによって、保険業界の最たる悪習に終止符が打たれるだけでなく、急増する赤字が抑制され、いず…
オーストラリア競争・消費者委員会(ACCC)対バクスターヘルスケア裁判とは、2007年8月29日、公共事業の入札者であるバクスターヘルスケアPty社は、公共事業を巡る入札に参加する際、取引慣行法(反競争的行為を取り締まるため、1974年に施行されたオーストラリアの法律)の拘束を受けることになるという判決を、オーストラリア最高裁判所が下した裁判。要するに、この事例は、政府免責が、政府と取引のある第三者にも及ぶかどうかという、派生的政府免責の原則に関するもの。 反競争的行為の監督機関であるACCCは、第一審及び、オーストラリア連邦裁判所で敗訴したも…