

フライヤー・ポスターはこちら
「みんなの翻訳」は情報通信研究機構多言語翻訳研究室と東京大学図書館情報学研究室による共同プロジェクトであり、三省堂と国立情報学研究所連想情報学研究開発センターが開発に協力しています。
連携研究グループ一覧
ユーザ(翻訳グループ)一覧
謝辞
ファルージャの子どもたち - サイェフの物語 / ロバート・フィスク
元記事:インデペンデント 2012年4月26日(木) 小さなサイェフに、アラブの春は訪れないだろう。わずか14カ月のサイェフは、床に置かれた安物のマットレスをクッションにした小さな赤い毛布の上に寝て、ときおり泣き声をあげている。頭は本来の2倍あり、目が見えず、体も動かない。フルネームはサイェフェディン・アブドゥルアジズ・モハメドという。大きすぎる頭にやさしい表情で、他の子どもたちがやってきたり、家族や近所の人が部屋に入ってくると、微笑むという。 けれども、彼が周囲の世界の歴史を知ることはないだろうし、中東の新たな自由を楽しむこともな…
戦争のコスト / ビル・モイヤース
2012年4月6日 「戦争のコスト」に関する議論のほとんどは、二つの数値を扱っている。費やされた費用と、米軍兵士の犠牲者数である。「対テロ戦争」に突入してから10年、これらの公式コストは3兆ドル+6000人以上の死者となっている。これ自体、圧倒的な数字であるが、戦争コストの全容を示すものではない。 これまでなされたもっとも包括的な調査の一つとして、ブラウン大学ワトソン国際問題研究所のアイゼンハワー研究グループの研究者が、アフガニスタンとイラク、そしてパキスタンでの米軍の軍事行為に関する人的・経済的・社会的・政治的なコストを調べている。…
ハディーサ虐殺 / マージョリー・コーン
2012年1月31日(火) 小さな赤ん坊から成人男女まで。 もう、決して頭から離れないだろう。今でも血の匂いがする。 頭と心に染み付いて、離れない。 ローエル・ライアン・ブライオンズ伍長 先週、「ハディーサ虐殺」として知られる暴力事件を率いたフランク・ウートリッチ二等軍曹が降格ただし禁固はなしとの判決を受けた。故殺罪7件で告発するたウートリッチは、職務怠慢の罪を認めた。他の6人の海兵隊員は告発が却下され、もう一人は虐殺に関与した件について無罪となった。 ここでハディーサ虐殺を思い起こしておこう。2005年11月19日、…
イラク:死者、100万人 / ダニー・ルシア
2012年2月1日 アメリカの戦争で死亡したイラク人は100万人以上。 この一文は、アメリカ人の心性をめぐるリトマス試験紙である。「ありえない」と答える人もいる。アメリカ合衆国がそんなことをするわけがない、というのだ。そんな規模の犯罪はまだ起きていないとか、そんな規模の犯罪は起きたが、それはアメリカ合衆国がまだ救済に向かっていないからだ、とか。 100万人。「おじいちゃん、それを阻止するために何をしたの?」と問われる数字だ。アメリカ合衆国という国を否定しがたく歴史上の悪党に認定する規模である。この数字を認めたがらない、あるいは認められ…
イラク:荒れ果てた国 (4) / ダール・ジャマイル
2012年1月9日 安全の欠如 最近起きた計画的な爆弾事件は、この数週間で、100人以上の死者と200人以上の負傷者を生み出したが、これは、イラクの現在の治安状況を如実に示している。 イラク軍兵士は28万人、警察と国境警備隊員が64万5000人で、合計100万人近い治安要員を擁し、首都バグダードは各所に検問が置かれているにもかかわらず、治安は安定していない。 最近、ヌーリ・アル=マリキ首相が語ったように、政治的安定がなければ治安もありえない。アル=マリキが副大統領タレク・アル=ハシミの逮捕を命じたことでイラク政府内の微妙な政治的バラ…
イラク:荒れ果てた国 (3) / ダール・ジャマイル
2012年1月9日 破綻した経済 国連開発計画(UNDP)によると、イラクの貧困率は23%、つまりイラク人の約600万人が貧困と飢えに悩まされていることになる。最近、イラクの石油輸出は増加しているにもかかわらず。イラクの計画省も、国内の貧困率を下げるために68億ドルが必要であると発表している。 ザーラはうなずく。 「私の家族には誰も仕事がありません」と彼は言う。「姉の家には大人が7人いますが、働いているのは2人だけです」。 混み合った市場で、ハッサン・ジャイブルは果物を売っている。専門は医療助手だが、その分野では仕事がないためである。 「…
イラク:荒れ果てた国 (2) / ダール・ジャマイル
2012年1月9日 電力と下水 イラクの首都バグダードでは、平均的な世帯に電気が提供される時間は4時間から8時間のため、道端に発電機が普通に置かれている。サドルシティのような地区では、平均して1日5時間も電気が来ないし、さらにひどいところでは、1時間から2時間しか来ないとか、まったく電気が来ないこともある。 多くの人が、民間の電力販売会社から、発電機で作られた電力を買う。発電機の所有者が、顧客に個別の電線を引くのである。 ナビル・トゥフィクは、発電機を運営しており、220家族に毎日12時間、電力を供給している。 「政府からではなく、闇市…
イラク戦争:道徳の勝利、そして死者の選択的考慮 / ラムジー・バルード
2011年12月22日(木) 主流派のメディアに、イラク戦争の犠牲者はイラクで殺された4500人の米兵だけではないことを教えてやらなくてはならない。米国による不当なイラク侵略で、数十万人のイラク人が殺され、負傷したり一生回復しない重傷を負ったイラク人はさらに多い。 ジョージ・ブッシュ大統領とネオコンの仲間さえいなければ、イラク戦争の犠牲者ほとんど全員が、今も元気に暮らしていた可能性は高い。福音主義的野望とカウボーイの虚勢に「イスラエルの安全を」という病的な願望が奇妙に混ざりあった結果、イラクは繰り返し繰り返し破壊された。 12月16日にロ…