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「当事者兼利害関係者」としてのイラク / ダール・ジャマイル

2009年7月29日

「イラク軍にさらなる訓練と支援が必要となるならば、そのときにその可能性をイラクのニーズに基づいて検討することになる」。イラク首相ヌーリ・アル=マリキは最近、ワシントンでバラク・オバマ大統領にこう語った。イラク政府関係者も米国政府関係者も、イラクからの米軍撤退は現在予定通りに進んでいると主張するが、オバマ政権に変わってからイラクから撤退した米軍兵士数は数千人に過ぎず、2010年初めまでに撤退する兵士は、いたとしてもごくわずかと見込まれる。最近の発言から、マリキはどうやら米軍の長期駐留を歓迎する態度が伺える。

米軍地位協定(SOFA)のスケジュールでは、米軍の「戦闘部隊」は2009年6月30日までにイラクの市町村部から撤退し、2011年12月31日までに全部隊が撤退することになっている。

けれども、イラク閣議でSOFAが承認されたあとの2008年11月17日、アメリカ統合参謀本部議長を務める米軍高官のマイク・ミューレン海軍大将は、すぐさま抜け穴とあいまい部分を暗示し始め、2011年の撤退期限は、現地の状況次第であると述べた。

「これが現地の状況によって決まるという点が大切だと私は思う」。当時、ミューレンは記者団に対し、こう語っている。「3年というのはずいぶん先だ。その間に状況が変わるかも知れない」。

ミューレンは続けて、米国は「状況の展開に応じて」イラク政府と対話を続ける予定であり、協定の変更を求められたときには、「理論的に変更は可能だ」と語った。

それから約一カ月後の2008年12月、米国国防長官ロバート・ゲーツはPBSのインタビューを受けた際、米国のイラク「残留」部隊規模は2011年以後どの程度のものになるのかというチャーリー・ローズの質問に答えて、「私の予想では、たぶん、数万人規模の米軍兵士といったところになるだろう」と述べている。

2011年以降もイラクに「数万人規模の米軍兵士」が滞在する、というのが、アメリカ合衆国国防長官の答えなのである。

米国の外交政策全体を見るならば、ミューレンとゲーツのメディア策動は計画どおり進んでいることがわかる。

2006年3月に改訂された米国の国家安全保障戦略は、米国の海外に関していくつかの目標の輪郭を描いている。

以下の点がそれに含まれる:

「自由市場と自由貿易を通した世界的経済成長の新時代を推進する」とともに、「自由市場、金融の安定、世界経済のより緊密な統合を促す」こと。

同文書によると、米国外交政策の未来戦略には、また、「市場を開放し、開発途上国を統合すること」および「確実な安定と成長をもたらすために国際金融システムを改革すること」が含まれる。

同文書はさらに、「相互に結びついた現代世界では、安定し開かれた金融市場が世界経済の繁栄のために必須の要素である。我々は、以下のかたちでいっそうの安定と開放を実現すべく努力する:世界中で、成長を基調とした経済政策を促すこと」および「国際金融機関を強化すること」。中東に関しては、「中東の独立国家が相互に平和的関係を築くこと、物資とサービス、意見に関する開かれた世界市場に全面的に参加すること(強調引用者)を求める」とある。

この政策は、米国国防省が出した四年ごとの国防計画見直し報告が示す枠組みにぴったり対応する。2006年2月6日に出された最新の見直し報告によると、米軍には「複数の戦争を同時に」戦い、「主要勢力も力を付けつつある勢力もすべて、建設的な当事者かつ利害関係者として確実に国際体制に組み込まれるようにする(強調引用者)」力があるとされる。

これを調べると、2008年の国家軍事戦略に行き当たる。そこには「米国の利害には、国民と同盟国を攻撃や圧制から守ること、国際的な治安を強化して紛争を抑え経済成長を促すこと、グローバルコモンズを確保し、それとともに世界市場と世界資源へのアクセスを確実にすることなどがある。これらの利益を追求するために、米国は軍事力を高め、連合国と同盟国を増やし、国際治安や国際経済組織に貢献してそれらを維持し、各国と国際体制が適切な振舞いをするよう外交とソフトパワーを用い、必要な場合には武力を行使する。こうした手段のおかげで、米国が将来について計画するための戦略枠組が知られるようになり、米国の目的を達成することが容易になる(強調引用者)」。

これらの目的を達成するために、国家軍事戦略は続けて、とりわけ以下のように述べる:

「我々の軍事力は、潜在的な敵対勢力が、米国の軍事力を凌ぐあるいはそれと同等の軍備増強を追求することを諦めるほど強大なものとなるべきである。そのために、米奥は西欧と北東アジア内そしてそれ以外の地域にも基地と駐留地を必要とする(強調引用者)」。

以上のような理由で、イラクに複数の巨大米軍基地----その4つは「恒久」基地であると考えられている----バチカン市国大の「大使館」が作られることになる。

上述のマリキ、ミューレン、ゲーツの発言はこのような文脈においてなされたもので、発言の理由でもある。この点はイラクにおける複数の情報源もサウジ資本のアル=ハヤト紙も述べている。アル=ハヤト紙は7月20日、以下のように報じているのである。「イラクの首都バグダードに住む住民は、イラク政府と米国政府が締結した軍事協定に従って米軍兵士が基地から都市外に撤退したあとも、バグダードをはじめとするいくつかの都市の路上で多数の米軍車両パトロールを続けていると語っている。軍事協定は、イラク当局の承認とイラク軍の随伴なしに米軍兵士が都市の路上を巡回することを禁じている。バグダード南部のアル=ダウラー住民ムハンマド・アブドゥッラーはアル=ハヤト紙に対し、次のように語った。「米軍兵士たちは今も路上パトロールを続けており、撤退前にずっとしていたのと同じ振舞いをしている」。彼は続けて、「米軍兵士たちは夜とても遅い時間に路上をパトロールして、交差点や路上で交通を妨害している。住人たちはこれにとても悩まされているが、一方イラク政府は、現在、イラクの路上には米軍兵士はもういないと述べている」。

それに対して、イラクに展開する多国籍軍部隊の司令官ジョン・ジョンソン米軍少将は、アル=ハヤト紙に「米軍兵士が現在都市部の路上をパトロールしているのは、イラク政府がイラク軍に軍事アドバイスを与えるよう米軍に求めたからである」と語った。

7月13日には、イラク北部の都市モスルのイラク警察も、SOFAに違反しているとして米軍を非難した。

それにもかかわらず、ジョンソンはSOFAに書かれた部分を遵守しているように見せかけようとした。SOFAによると、イラクが米軍の支援を求める場合、「本合意に従って行なわれるあらゆる軍事作戦はイラク政府との合意のもとで行なわれる」。SOFAはさらに、そうした作戦は「イラク当局と全面的に調整されることになる」と続けている。

それにもかかわらず、バグダードの米軍司令官ダニエル・P・ボルジャー少将が書いた電子メールをワシントン・ポスト紙が入手したところによると、ボルジャーはSOFAの定める米軍兵士たちに対するあらたな制約に明らかに驚いたようであり、米軍兵士の移動と行動を大きく制限するイラク側の注文は「我々がこの数カ月維持してきた精神と行動に反する」と書いている。さらにボルジャーは次のように続ける。「恐らく『翻訳の中で何かが抜け落ちた』のだろう。我々は都市部における米軍の支援役割を隠しはしない。イラクの政治家たちが嘘をつき、ごまかし、話を捏造したのには同情するが、我々は身を隠しはしないし、そうする覚えもない」。ボルジャーは、イラク人の助けがあろうとなかろうと、米軍は脅威を避けたり脅威に対抗するために戦闘作戦に従事するつもりであると述べ、「それは一般的な権利であり、兵士の安全のために、必要に応じてパトロールと侵入捜査、道路封鎖が必要となる。我々はそれを行なう。もちろん、イラク側がその際仲間に加わることが望ましいが」と書いている。

ブルッキングス研究所のイラク・インデクスが発表した最近の世論調査結果によると、イラク人の73%が連合軍の駐留に反対している。これは何ら驚きではない。そもそも誰が、外国の軍事勢力に占領された国に暮らしたがるというのだろう?

それにも拘らず、また、最近の世論調査が米国市民の64%もまたイラク占領の継続に反対しているにも拘らず、6月には推定で437人のイラク人が殺され----これはそれまでの11カ月で最悪の犠牲者数である----、7月にもほぼ毎日、戦闘が続いた。

そして占領は相変わらず続く。

先週、ペンタゴンは、少なくとも2010年の早いうちまで、イラクの戦地勤務兵士たちのローテーションは現在の13万1000人規模で継続すると発表した。

7月24日、米軍の新聞スターズ・アンド・ストライプス紙は、軍は予備兵の規模を2万2000兵士増強すると発表したにもかかわらず、予備兵の派遣が近いうちに減ることはないと報じている。

「これについては現実的になろう。作戦のペースが今後落ちるとは思えない」。ジャック・シュトルツ中将はこう語る。シュトルツによると、平均的な予備兵は1年間派遣されたら4年間自宅ですごせるようにするのが目標だが、その目標を達成するには「もしかすると5年かかる」。

イラクの「主権」という神話と同様で、米軍撤退という神話の現実はこのようなものだ。そして米軍が撤退しない限り、イラクが主権を得る希望はない。イラクが、アフガニスタンと同様、「主要勢力も力を付けつつある勢力もすべて、建設的な当事者かつ利害関係者として確実に国際体制に組み込まれるようにする」ために米軍が用いられる場とされている限り、この結論はとりわけ正しい。

 

 

 

 



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更新日:2009-09-20 21:57:08 kmasuoka 0  del.icio.usに追加   はてなブックマークに追加   twitterに投稿   facebookでshare
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