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ボリビア大統領の試練が示す教訓 / ヤコブ・ラブキン

2013年7月11日

ボリビア大統領専用機にまつわるエピソードは、スノーデンが暴露したと同じくらい多くの真実を露わにしている。ただ、これらの真実は都合よく一般の人びとの目から隠蔽されているだけである。人びとがこれらの真実を本当に知りたいとして、勿論、問題はまだ残っている。成熟した民主主義は、詩編にあるように「口があっても話せない、目があっても見えない」人びとの合意に基づくものである可能性が高いのである。

まず、スノーデンは国際刑事警察機構から逮捕状が出ている逃亡犯ではない。米国は彼をスパイ行為で訴えているが、それは逮捕、身柄の引き渡しとなる通常のカテゴリーには含まれない政治犯である。政治亡命者が出身国へ引き渡されることもあるが、そうした先例はあまり気持ちのよいものではない。先例のひとつをあげると、スターリンの内務人民委員部が1939年にユダヤ人を含むドイツの共産主義者をゲシュタポに引き渡した事例がある。

2番目に、スノーデンが慣習法に違反して逃亡中の犯罪者だと仮定しても、逃亡者が航空機に乗っているという情報で、一国の大統領の外交特権を侵害することはかなり異常である。疑惑があるというだけなら、なおさらである。欧州諸国の今回の対応は、米国が「特例拘置引き渡し」を実施するさいに欧州の領空を通過することを黙認したときとは著しい対照を成すものであった。このことはまた次のことを思い起させる。ウィキリークスとその創設者アサンジが法廷で何ら有罪判決が出ていないのに(たとえ有罪だとしても、それはスパイという政治犯罪に関するものである)、Visa、Mastercard、 Paypal などの多国籍クレジットカード会社は、米国によるウィキリークスへの送金停止の要求に即、応じたのである。

3番目に、この一件は国民国家の政府というものがますます的外れなものになっていることを示している。ボリビア大統領専用機がフランス領空を通過することを認めない一方で、オランド大統領が米国の諜報行為に抗議したのは取ってつけたようであり、空々しい。勿論、フランス軍やフランスの諜報機関が自国の大統領より同盟国である米国の軍や諜報機関に詳細な証拠を示していたとするなら別であるが。あるいはまた、これらの機関はそもそも政府と無関係に独自に行動し、NATOから日常的に指令を受けているのだろうか。巨大な多国籍企業と同じように、超国家的機関であるEUやIMFは、民主的な選挙という正規の儀式を行う政府や有権者を益々常習的に除外するようになった。今日、重大な国際貿易協定が秘密裏に交渉されているのは、これを考えると不思議ではない。

第4に、スノーデンの亡命先を見つけることが困難である事実は、例外はわずかにあるものの、超大国である一国に今日の世界がにいかに従順であるかを示している。米国に服従することによって、国際法と正義を保持している装いさえも、見事に踏みにじられている。国際法に対するこのような違反は、ハーグの国際司法裁判所に加盟することを拒否し、広く知られているように自国民や特に兵士、政府高官を外国の司法権に従わせることを嫌う米国の命令に従って行われた。実際、スノーデンやウィキリークスの暴露は、情報に通じた識者がもとより推察していたことを確認したにすぎない。つまり、信頼しうる国際的な拮抗勢力が不在のなかで、米国は戦時国際法を含む国際法へのありとあらゆる背反行為を犯しているということである。

西洋のエリート国の大半が、多かれ少なかれ暗黙のうちに米国政府に協力している。彼らの利害関係は、自国の人びとよりも他国のエリートとの利害関係に一致するので、それは驚くには値しない。起きている事態は、表向きは社会正義を守るために選ばれた人たち(フランス社会党などの)が緊縮財政を押し付けているということだけではない。ウィーンの空港でエボ・モラレス大統領専用機が捜索されたことによって、米国の政治、財界、軍部のエリートたちの意思を欧州に押し付ける権限が存在することが明確になった。エルベ川以東の「新ヨーロッパ」と、もはや体面を保とうともしない他の欧州諸国を区別してもほとんど意味がない。

ヤコブ・ラブキンはモントリオール大学歴史学部教授。

 
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更新日:2013-08-09 22:06:03 ozawa 5  del.icio.usに追加   はてなブックマークに追加   twitterに投稿   facebookでshare
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