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食料需給表作成の手引き / 附録Ⅱ 概念、定義及び分類 / 国際連合食糧農業機関

附録Ⅱ 概念、定義及び分類

農作物統計

Ⅰ. はじめに

1. FAOは、「栄養、食料及び農業に関する情報の収集、分析、解釈及び発信」という権能を与えられている機関である。この任務の重要性は最近「FAOの目標及び業務の再検討」(the Review of FAO's Goals and Operations)で強調されており、情報は機構の三つの主要機能の一つであると考えている。

2. FAO統計局(FAO Statistics Division; ESS)は、この機構の権能を遂行するため、五つの主要活動を行う。

a) 各国の農業統計データの収集
 主に参加国から提出された調査票及び国内出版物から、そして理事会及び協会から出版された国際的な出版物及び論文から収集する。各国政府とのやりとり並びに地域担当官及び分野別専門家の相談を通じて得られた情報によって補足する。

b) 綿密な分析と精査を経て収集されたデータの選別
 FAOが受け取るデータは様々な情報源に基づいており、数値が食い違うこともあるため、この選別は最も重要である。一般的に、受け取ったデータは、相互参照チェックを通じて品質及び整合性についての体系的なチェックを受ける必要がある。

c) 必要に応じた空欄補充

d) 選別されたデータの加工及び保管

e) 食料需給表、指数値、農業の経済計算等、実数値形式や、様々なトピックスの傾向や比較を表す統計指標形式により、年報、センサス報告書、紀要その他の出版物又はインターネット上のウェブサイト、FAOSTAT、フロッピーディスク及びCD-ROMのような電子媒体を通じてデータ発信。

3. 国際比較可能な形式でこの巨大なデータを集計し作表するとき、概念、定義、対象及び分類に関して各国のデータに見られる違いから生じる多くの問題にぶつかる。これらの違いは、国際比較を最大限可能とするように整えられる必要がある。

 1960年代前半から現在まで、国際連合経済委員会、米州統計学会、欧州統計家会議、FAO統計専門家諮問委員会等の合同でFAO統計局の主催で行われるなどした様々な国際的及び地域的な会議や研究会において、これらの問題に対して特別の注意が払われてきた。これらの会議や研究会から上がってきた助言、提案及び勧告は、品目・品目群の定義及び分類の問題に関する以下の文書に反映されている。

Ⅱ. 一次農作物

1. 一次農作物は、農地から直接採られ、洗浄を例外としてはいかなる実質的な加工も経ていないものである。その有する生物学的特性の全ては植物体上にある間に養われる。

2. 一次農作物には、例えば穀類、いも類、樹実類、野菜及び果実等のように、その実重量を合計することができ、面積、単収、生産量及び利用量についての意味のある数値を与えるものがある。一方、お互いに共通の要素の単位でのみ合計できる一次農作物もある。例えば、含油群の一次農作物は、油又は油かすの単位で合計することができる。

3. 一次農作物は、単年生作物と永年生作物に分けられる。単年生作物は、同じ収穫年に播種と収穫の両方が、場合によっては二回以上行われる。多年生作物は、播種又は植付が行われると数年間その土地に植わって毎年の収穫のたびに植え付け直さなくてもよい。

Ⅲ. 単年生の一次農作物:概念、対象範囲及び一般的勧告

1.1 面積の概念
 作物面積は作物が成長する土地の表面積である。一般的に、地籍目的で測る面積は、耕地に加えて、枕地、溝その他の非耕地を含む。このような面積は、実際に耕されている土地全体を含む純面積に対して、総面積と呼ばれる。様々な理由、例えば自然災害や経済的思惑により、ある作物を播種・植付しても収穫しなかったり、熟す前に刈り取ってしまう面積がある。したがって、面積の概念は、播種又は植付の面積と収穫面積に細分する必要がある。

 各国は播種純面積及び収穫純面積を報告するよう勧告されている。収穫面積のデータを通常提供しない国々には、少なくとも、収穫面積が通常報告している面積に比べて大きく異なるときにはその数字を示すべきであると要求している。集計日によっては、播種と収穫の面積は実際一致することもある。播種面積のデータは、種子用の量を推計するのに必要であり、収穫面積は、信頼できる正確な単収及び生産量のデータを提供する。

1.2 面積の対象範囲
 国によって、集計単位が耕地単位だったり経営単位(共同体、村落等)だったりする。集計単位が耕地単位のときは、一般的に、集計で算入するために、大きさの下限が設けられる。例えば、面積の下限や経済的基準の下限である。そのような場合、小さな経営体が完全に無視されるおそれがある。これは、農業経営体以外の家庭菜園や小区画で栽培される園芸作物において顕著である。

 面積のデータは、必要ならば、現行の年一回の面積調査によっては捉えられない小面積の推計をも含め、各作物に投じられる全ての面積を捉えるべきであると勧告された。これは適当な間隔で特別調査を行うことによって可能である。

1.3 共植や混植
 共植作物は、いんげんととうもろこしのように、他の単年生作物や永年生作物に間植して播種される作物である。この耕作法は、多くのアフリカ各国で、特に食料作物について広く用いられる。往々にして、他の作物と共植された作物によって覆われた土地は単独で播種された作物にほとんど劣らないと報告されている。この場合、その区画の全面積は、共植される各作物によるものとすることができる。さもなくば、ある特定の作物が覆っている面積部分はその作物が単独で育てられているものとして、共植作物各一つの面積が勧告される。混植における特定作物の面積配分の基準は、とりわけ、使われる種子の量、植生密度、得られる収穫量、目測である。配分ができないときは、各国は、単独で育てられている作物と、他の作物と一緒に共植されている作物を分けて報告すべきである。

1.4 連作
 連作作物又は間作物は、同じ農産年の間に、他の作物、あるいは同じ作物であったりもするが、によって前に覆われていた同じ土地で播種及び収穫されるものである。この条件下で育つ作物の面積は、必要ならば、その目的のための単発調査を行うことによって、全作付面積が計上されるべきことが勧告されている。

1.5 移動耕作
 これは、アフリカの一部の国において、一般的に人里離れていたり容易には行きにくい場所で行われている特有の土地利用法である。ある土地が数年間耕作され、生産力が落ちたら、使い古したその土地を放棄して新しい土地を切り開いたほうが都合が良くなる。当然、このような移動型の農業で育てられる作物は、おそらく通常の農業調査からは除かれている。そのような作物が国レベルで重要である場合は、何らかの大雑把な推計が行われる。

1.6 温室や保護被覆材の下での耕作
 このような条件下で育てられる面積データや作物は、できることなら圃場及び庭園の作物とは分けて、全ての国によって報告されるべきである。

2.1 単収及び生産量の概念
 国によっては、作物の生産量の推計値は、単位面積当たりの平均単収に、その作物の収穫面積を乗じることにより得られる。また国によっては、生産者の申告、市場委員会への伝達、行政の記録等を含む様々な情報源から集められた情報を基に生産量を推計する。前者の場合、生産量の数値が、単収及び面積から導かれるが、後者の場合、単収が生産量及び面積の数値から導かれる。

 生産量(及び単収)は国によって三つの主な概念が用いられている。植物体上にある生産量を指す生物学的な生産量。収穫時の減耗及び様々な理由で収穫しない生産量を除いた、実際に収穫された生産量。三番目は、農家の自家消費及び何らかの収穫後の減耗を除いた、売りに出された生産量又は販売用の生産量。各国は第一に、収穫された生産量によって生産量を報告すこと、それが不可能な場合は、報告する生産量(及び単収)の数値に適用した概念を明確に示すことが勧告されている。

2.2 単収及び生産量の対象範囲
 単収及び生産量のデータの対象範囲は、面積の数値の対象範囲(前述の1.1参照)と同様、全体かつ完全であることが勧告されている。したがって、それは、圃場作物も庭園作物も、表作物も裏作物も連作作物も、単植作物も共植作物も、露地栽培も施設栽培も含まれるべきである。販売用の作物も、農家の食用、飼料用、種子用等の自家消費に使われる作物も含まれるべきである。

Ⅳ. 単年生の一次農作物:定義、分類及び具体的勧告

1. 穀類
 これまでのところ、これは最も重要な作物群である。炭水化物、主にでん粉は、穀物の主要な栄養素である。また、中程度のたんぱく質及び微量の脂質も含んでいる。水分含量は低い。

1.1 定義
 穀類は一年生の植物であり、一般的にはイネ科に属し、食用、飼料用、種子用及びエタノール等の工業用に利用される子実を実らす。豆類等のマメ科は除くが、米、カナリーシード、そば及びらい小麦は含む。「穀物」の名称は、乾燥子実として収穫される作物だけに限定されるべきであり、まぐさ、サイレージ、放牧利用等の青刈り及びとうもろこしで食用として未熟な状態で収穫される作物も除くべきことが勧告されている。

1.2 分類
 穀類は、その属する属によってそれぞれ分類されるべきである。しかしながら、二つ以上の属が混合して播種及び収穫される場合は、「混合穀類」として分類され、単一の数値で報告されるべきである。

1.3  勧告
 各国は、生産量の数値を、清浄な乾燥子実の単位で、通常取引されている状態の数値で報告すべきことが勧告される。唯一の例外は米で、籾米の単位で報告されるべきだが、可能であるなら、玄米及び精米の数値でも報告することが提案されている。

 国によっては、生産量の数値の水分含量を示すことも提案されている。

 各国は、可能な限り、デュラム小麦とその他の硬質小麦、とうもろこしの交雑種及びソルガムの交雑種を、小麦全体、とうもろこし全体及びソルガム全体の一部としてデータを分けるべき、また冬作物と春作物も分けるべきであるとも勧告されている。

2. 豆類
 このたんぱく質豊富な作物は、かつてほどは、人の食料としての重要性を持っていない。食料及び飼料としての価値に加えて、豆類は、窒素を生産し、土の肥沃度を高める能力により、作付体系においても重要である。

2.1 定義
 豆類は、食用、飼料用及び播種用に利用される子実又は種子を実らせる一年生のマメ科の作物である。

 「豆類」の名称は、乾燥子実として収穫される作物に限定されるべきであり、まぐさ用の青刈り、放牧利用又は緑肥、また、食用に青刈りされ、野菜と考えられる作物(さやいんげん、さやえんどう等)は除く。大豆など、主に搾油に利用されるものも除く。また、アルファルファやクローバーのように、種子がもっぱら放牧用に利用されるマメ科作物もこの群から除かれるべきである。

2.2 分類
 豆類の植物学的分類は意見が分かれるものであるが、少なくとも、各国によって個々に収集・報告される次の属に基づくデータが提案されている:
ファセオルス属(Phaseolus spp.)(いんげん)

ヴィキア・ファバ(Vicia faba)(そら豆)

レンズ・エスクレンタ(Lens esculenta)(レンズ豆)

キケル・アリエティナム(Cicer arietinum)(ひよこ豆)

ピスム属(Pisum spp.)(えんどう)

カジャヌス・カジャン(Cajanus cajan)(きまめ)

ヴィグナ・シネンシス(Vigna sinensis)(ささげ)

ヴィキア・サティヴァ(Vicia sativa)(ベッチ)

ルピナス属(Lupinus spp.)(ルピナス)

ヴィグナ属(Vigna spp.)(ブラックグラム、グリーングラム、ヤエナリ等)

2.3 勧告
 生産量のデータは、乾燥した清浄な重量で報告されるべきであり、さやの重量は除く。

3.  いも類
 この作物は主にでん粉を含む。その水分含量は非常に高い。

3.1 定義
 この植物は一般的に一年生作物として成長し、根、塊茎、地下茎、根茎及び茎を産生し、それらの大部分は、そのまま又は加工された形で人の食料として利用され、また、動物の飼料にも利用される。国によっては、でん粉及びアルコールを加工生産するのに利用される。

 「いも類」の名称は、主に飼料用に栽培される作物(飼料用ビート、ルタバガ)又は砂糖に加工するために栽培される作物(てん菜)並びに「根、球根及び塊茎の野菜類」(たまねぎ、ビート)として一般的に分類される作物は除く。サゴヤシの幹及びアビシニアンバナナ(Musa ensete)の茎に含まれるでんぷん質の髄及びそれに由来する粉は含む。

 いも類作物の増殖法は作物の種類によって様々である。たとえば、ばれいしょは、翌期の植付には生きた塊茎又は種子が必要で、ヤムイモは生きた塊茎の一部だけが必要で、キャッサバは、茎(根ではない)の欠片が必要である。

3.2 分類
 いも類は属によって分類される。種子用に育てられるばれいしょと工業用(非食用)に育てられるばれいしょは、その作物が重要であれば、別々に報告されるべきである。各国は、新じゃがいもとその他のばれいしょを別々に報告すべきと助言されている。

3.3 勧告
 いも類作物の生産量(及びその単収)は、清浄な重量、すなわち、土や泥が取り除かれた生産物の重量で報告されるべきである。

 データの対象範囲(合計)及び生産量の概念(収穫)について特に注意が向けられるべきである。

4. 砂糖作物
 穀類、豆類及びいも類作物とは異なり、砂糖作物の主な構成成分はでん粉質ではなく、単純な単糖類(グルコース及びフルクトース)及び特に二糖類(スクロース又はサッカロース)である。たんぱく質及び脂質の含量はごくわずかである。

4.1 定義
 砂糖作物は第一に、砂糖生産のために栽培され、第二に、アルコール(食用及び非食用)及びエタノールの生産のために栽培される。主な砂糖作物には、てん菜とさとうきびがある。さとうきびは多年生植物であり(茎のかけらを使って一定期間おきに再植付けをする)、てん菜は一年生作物であって花の種子によって増殖する。国によっては、相当量のさとうきびが生で食べられる。さとうきびとてん菜の両方とも飼料としても利用される。

 また、北米においては、ある特定の種類のカエデの木の樹液から、また、いくつかの国においては、特にシロップを作るために栽培されるスイートソルガムを除いて、元来穀物であるとうもろこし及びソルガムからも、砂糖及びシロップが生産されている。

4.2 分類
 明らかに飼料作物として栽培されるてん菜及び野菜として育てられ野菜として分類される赤かぶについては、「砂糖作物」の名称から除かれるべきであり、明らかにアルコール用やエタノール製造用に栽培されるさとうきび及びてん菜についても除かれるべきである。

4.3 勧告
 てん菜及びさとうきびの生産量は、砂糖工場に送られるときの段階に関係付けられるべきである。すなわち、それなりに清浄で、地上部及び葉が除かれた段階である。

5. 油糧作物(単年生のみ)

5.1 定義
 単年生の油糧作物はたいてい油糧種子と呼ばれる。これらは主に調理用油や工業用油(精油は除く)の抽出に利用される種子を有する一年生の植物である。これらの作物はそのままでも消費されることがある。いくつかの油糧作物、特に大豆は、たんぱく質が豊富だが、油に加工されると、たんぱく質は油かすに移行し、それは動物のえさになる。

 穀類及び豆類と同様、「油糧種子」の名称は、乾燥子実として収穫される作物に限定されるべきであり、食用又は飼料用に青刈りされる作物、放牧及び緑肥として利用される作物は除かれる。

 油糧種子の含油量はそれぞれに大きく異なる。17%と低いもの(大豆)から50%と高いもの(ごま)まである。

5.2 分類
 油糧種子はその属する属によって分類される。なたねとからしなは同じ属に属するが、それらは二つの異なる油糧種子作物として扱われるほうが適当なようである。

 油糧種子の中には、たとえば、同じ植物から、種子と繊維が収穫され工業利用されるような繊維作物もある。これらの作物には、種子と繊維の両方のために栽培される綿、国によって種子のみだったり、種子と繊維の両方のために栽培される亜麻及び麻、主に繊維のために栽培されるもの、主に種子のために栽培されるものがある。例として、大部分の亜麻仁は種子のみのために栽培された作物からとれる。

 種子と繊維の両方を収穫する作物の面積の数値は、油糧種子の群に入れても繊維の群に入れてもかまわない。その作物が両方の群に含まれている場合は、二重計上を避けるために特に注意が必要である。

 繊維及び種子の生産量の数値は、亜麻及び麻については必ず別々に報告される。綿の場合は、国によって、繊維と種子を別々に報告したり、繊維と種子を一緒にして種綿として単一の数値で報告したりする。

 綿実及び繰綿(種綿ではない)は一次農作物であり油糧作物及び繊維作物の群に分類されるとFAOでは考えられている。これは、種綿は食料(種子)と非食料(繊維)の混合物であるからである。

5.3 勧告
 油糧種子の生産量は必ず収穫後の利用法が何であれ、実際に収穫された量に関係付けられるべきである。

 落花生のデータは殻付き落花生の単位で報告されるべきであり、その他の油糧種子は種子の重量で報告されるべきである。

6. 繊維作物(単年生のみ)

6.1 定義
 繊維作物は、植物繊維、多くは柔繊維を産する一年生作物であり、繊維産業によって、原糸及び紡績糸、そしてそれらから作られる夥しい織物や製品を作るのに利用されている。一次繊維作物は、綿、黄麻及び亜麻である。

6.2 分類
 前述(5.2)したように、繊維作物もまた、播種用に利用される種子を産し、油及び油かすに加工される場合(綿実、亜麻仁)もある。

6.3 勧告
 それぞれの繊維作物の面積データは、繊維が収穫されたすべての面積が含まれていなければならない。

 繊維作物に特有の問題は次のように解決される。綿の単収及び生産量は、種綿の単位で報告されるか、繰綿の単位(繰屑綿及びくずは除く)の単位で報告される(またはその両方)べきである。繰屑綿は綿繰り後の綿実に付着している短繊維で、充填材やセルロースの原料として利用される。

- 亜麻及び麻の単収及び生産量は乾燥わら、湿潤状態や(可能ならば)打ってすいた繊維(麻屑を含む)の単位で報告されるべきである。製紙等その他の目的で育てられた麻は除かれるべきである。

- 黄麻及び黄麻様の繊維の単収及び生産量は、可能ならば、一般的に取引される乾燥繊維の単位や乾燥茎の単位で報告されるべきである。 

7. 野菜
 野菜は総重量の70~90%が水でできている。したがって、乾燥状態では非常に少量で、ゆえに栄養分も低い。野菜はミネラル及びビタミンも含んでいるが、その一部は調理や加工の過程で失われる。さらに、くず、すなわち、消費や加工の前に捨てられる野菜の部分が相当量あり、マメ科の野菜並びにアーティチョーク(チョウセンアザミ)及びすいかはその総重量の50%くらいあります。くずには、地上部、茎、種子、皮、さや、破れたりしおれたりした葉及びセルロースが多い部分が含まれます。野菜はとても傷みやすい性質のため、廃棄も比較的高くなる傾向があります。

7.1 定義
 野菜は、圃場作物としても庭園作物として栽培され、露地栽培と施設栽培ともに行われる植物である。

 イネ科及びマメ科の植物は、もし乾燥子実で収穫されるならば穀類及び豆類に分類されるが、青い子実や青いさや(たとえば青とうもろこし、さやえんどう、さやいんげん等)の青い状態で収穫される限りはこの群に属する。

 さらに、主に人の消費のために栽培される野菜だけがこの群に属する。つまり、主に動物の飼料用に育てられた野菜は除かれるべきであり、種子用に栽培される野菜も同様である。

 この群は、いくつかの国では果実として分類されるメロン及びすいかも含んでいる。果実は永年生作物だが、メロン及びすいかは、その他のすべての野菜と同じように、単年生の作物である。

7.2 分類

 野菜は、植物学的特性によって次のように分類される。葉茎菜類(例えばキャベツ)、果菜類(例えばメロン)、花菜類(例えばカリフラワー)、根・球根・塊茎菜類(例えばたまねぎ)、マメ科野菜類(例えばさやえんどう)、その他の野菜類(例えば青とうもろこし及びきのこ類)。

 保護被覆材の下で育てられる野菜がますます重要になってきていることから、露地で育てられている野菜とは別に、施設内作物の面積、単収及び生産量のが収集され報告されるのが望ましい。

7.3 勧告
 たとえば野菜全体の面積及び生産量の中で1%未満の重要性の低い野菜の面積及び生産量は、単一の数値にまとめて報告してもよい。

 各国は、個々の野菜の総面積及び総生産量ともに報告すべきであり、可能ならばそれぞれの品目について、主に自家消費用に生産される分ではない、主に販売用に生産する作物の割合を推計すべきである。

 混作及び連作並びに面積及び生産量のデータの対象範囲についての一般勧告は、野菜について特に適用される。

8. タバコ

8.1 定義
 いかなる種の植物であろうと、葉を栽培するタバコ属。タバコは主に喫煙によって消費され、あまり多くはないが噛んだり嗅いだりすることにより消費される。ニコチアナ・タバカム(N. tabacum)は、抜きん出て最も重要な種である。タバコの葉の主な有効成分は、高毒性物質であるアルカロイド・ニコチンである。

8.2 分類
 国によって、品種や、乾燥・保存・調合されたさまざまな葉に従って分類されるが、各国は、ニコチアナ・タバカムと、もしあればその他の低品質なタバコ種について、数値を分けて報告すれば十分である。

8.3 特別勧告
 タバコの単収及び生産量の数値は農場での販売重量に関係付けられるべきである。つまり、農場からタバコ工場に仕向けられる葉の重量である。葉はたいてい完全乾燥ではないが、収穫時より乾燥している。

9 飼料作物(単年生及び永年生)
 飼料作物は、明らかに又は主に動物の飼料用に栽培される作物である。広義には、栽培されていようといまいと、自然の草原及び牧草地もこの群に含まれる。

 飼料作物は、単年生作物又は永年生作物に分類される。前者は、その他の作物と同様に栽培され収穫される。後者は、栽培されていようと自生していようと(荒野又は放牧地)、葉状の飼料作物のために永久に(5年以上)使われている土地に関係付けられる。これらには放牧に使われる林地の面積も含む。

 単年生作物は、通常、非常に集中的に使われ、年に何度も刈り取る人工的な草地で育つ。それらは、飼料の3つの主要な群に含まれる。青刈りされる穀類を含む草、青刈りされる豆類を含むマメ科植物及び飼料用に栽培される根作物である。すべては、青刈りで、又は干し草、すなわち乾燥状態で収穫されたか青いまま収穫してから乾燥させた状態で、又はサイレージで動物に給餌される。サイレージは、腐敗を遅らせるために発酵させることで青刈り飼料を保存する方法である。

Ⅴ. 永年生一次農作物:概念、対象範囲及び一般的勧告

 Ⅲの項で単年生一次農作物について既に述べられたことの多くは、永年生作物についても適用される。永年生農作物で特徴的なことは次の段落で明示される。

1. 面積の概念
 永年生作物で特徴的なことは、大部分の国が、作付面積に加えて、又はその代わりに、草木の数を報告することである。これは特に、密集した栽培地の外で育ち、他の作物の間に植えられたり、点在して植えられている植物に関するものである。面積及び木の数は、結果樹と非結果樹の面積又は木に分けられる。多くの場合、非結果樹はまだ結果していない若い木を指す。

 各国は、主として、実際に収穫されている面積又は木の数若しくは実際に収穫されている結果樹の面積及び木の数、従として、全体の植えられている面積又は木の数を報告することが勧告されている。それとは異なる報告をする国は、公表値の背景にある概念を定義すべきである。

2. 面積の対象範囲
 単年生作物と同様、報告される面積又は木の数は、すべての面積又は木の数を対象としなければならない。必要に応じて、毎年の面積調査では無視されてしまうような小さな面積や点在した木も対象として推計が行われるべきである。

 現況のデータを営利用の区域についてのみ収集している各国は、小さな市民農園及び家庭菜園又は点在しているものの面積又は木の数について定期的な調査も行うべきである。

3. 間作物及び点在した木
 間作及び点在している永年生作物の面積は、それが密集した栽培地で育っていたとした場合に覆っているであろう面積を推計することにより、密集した栽培地の面積に加えられるべきであることが勧告されている。そのような推計が不可能な場合は、各国は、密集した栽培地の面積、間作物の面積及び点在した木の数とを別々に報告すべきである。

Ⅵ. 永年生一次農作物:定義、分類及び具体的勧告

1. 果実及びベリー類

1.1 定義
 一般的にその甘味と高含量の有機酸及びペクチンによって特徴づけられる果実及びベリー類を実らす果実作物

 いちごは別として、全ての果実及びベリー類は永年作物で、主に木及び低木、又はつる及びシュロである。果実及びベリー類は、一般的に植物の枝、葉柄又は幹に数多く付着しており、多くの場合単独で、あるいは、枝及び房で群をなすこともある(例えばバナナ及びぶどう)。商業用の作物は、整然とした果樹園及び密集した栽培地で栽培されるが、少なくない量が、栽培と自生とを問わず、散在した草木から採集される。

 バナナ、プランテーン、ぶどう、デーツ及びキャロブはFAOでは果実作物と考えられているが、ナッツ、オリーブ、ココナッツ、メロン及びすいかは果実作物ではないと考えられている。

1.2 分類
 果実は亜熱帯・熱帯果実と温帯果実に大きく分類される。ナシ状果(種はふんわりした内果皮に含まれている。例えばりんご及びなし)及び核果(種・核は果肉又は中果皮に取り囲まれた硬い木質の殻に入っている。例えばもも及びすもも)。ぶどう、デーツ、いちじく及びその他の果実作物はどの亜群にも属さず、ベリー類及びかんきつ類は独立した群を構成する。

 原則として、果実作物はその属する属及び種によって分類され、関係するデータはそれぞれに報告されるべきである。場合によっては、同種内の品種によってさらに区別することが非常に有用であることがある。

1.3 勧告
 果実作物に関しては、各国は、純群落等価な単にで単一の総面積を導くことができない場合は、商業果樹園又は密集した栽培地の面積、間作物の面積及び散在している木の数に分けて報告することが勧告されている。

 さらに、新しく植えた面積及び木の数について分けられたデータは直近の果実の統計にとってなくてはならないと勧告されている。各国は、商業果樹園における様々な果実作物の密度又は植え付け間隔を報告することが望ましいと考えられる。果実作物は品種によって分類されることも提案されている。

 果実作物は、他の作物よりも農業事業体及び商業果樹園の外で相当程度育てられていることは強調する価値がある。よって、非商業作物からどのくらいの量の生産があるのか定期的に評価する必要がある。

 バナナについては特に、生産量は全房の数ではなくて重量で報告されるべきである。重量は、一つのバナナの重量又は果房の重量を含み、全房の中心の茎の重量は除かれるべきである。

 最後に、特にベリー類だが、野生の植物の採集については、栽培された作物の生産量とは分けて記録されるべきである。

2. ナッツ

2.1 定義
 ナッツは、乾燥果又は核果を実らす樹木作物である。収穫時に除かれる厚くて多肉質・繊維質の外殻に普通覆われている木質の殻又は硬い殻によって特徴づけられる。

 殻の重量は殻なしのナッツの総重量の20%(くり)から70%(カシューナッツ)まである。

2.2 分類
 FAOの分類では、主にデザート又はテーブルナッツとして利用されるナッツだけが含まれる。主に飲料の香味付けに使われるもの、咀嚼用及び刺激性のナッツ並びに主に油脂又はバターの抽出に利用されるナッツは除かれる。したがって、ビンロウジ、コーラ・ナッツ、イリッペ・ナッツ、カリテ・ナッツ(シア・ナッツ)、ココナッツ、アブラギリ、アブラヤシ等は除かれる。

2.3 勧告
 生産量のデータは、殻付きの重量に関係付けられるべきであり、外殻の重量は入れない。

 野生植物、特にくり、くるみ及びヘーゼルナッツの採集は、栽培作物の生産とは分けて記録されるべきである。

3. 油糧作物(永年生のみ)

3.1 定義
 永年生の油糧作物は、その種子(カポック)、果実又は中果皮(オリーブ)及びナッツ(ココナッツ)が調理用又は工業用の油脂の抽出に主に用いられる多年生植物である。したがって、くるみのようなデザート又はテーブルナッツは、油脂分を多く含むが、油の抽出に主に利用されるわけではないので、除かれる。

3.2 分類
 アブラヤシは、硬い殻に包まれた核を内包する多肉質の中果皮又は果肉を有する多数の果実又はナッツを含む房を産する。ココナッツについては、第一義的な生産物はナッツであり、木質の殻、果肉及び水分又はミルクは含むが、外皮を剥いていない成熟したココナッツの総重量の約3分の1に相当する繊維質の外皮(コイア)は除く。

3.3 勧告
 生産量のデータは、通常取引される乾燥成熟生産物の単位で報告されるべきである。ココナッツについては、上述の3.2を参照のこと。オリーブは、その主な用途、すなわち油脂用又はテーブルオリーブ用によって分類されるべきである。

4 香辛料、薬味及び芳香性のハーブ
 香辛料は、その構成要素(地下茎、樹皮、果実、木の実、種子等)のいずれかに、強い風味で芳香性のある物質を含む植物で、それゆえに、主に薬味として使われる。その大部分は多年生である。

 香辛料は、精油に富んでおり、それは、食品加工業での利用に加えて、化粧品や医薬品の調合にも利用される。香辛料の栄養的価値はわずかだが、商業的価値は高い。

 香辛料の生産量のデータは、取引される数値と大雑把に比較できるようにするために、熟したり、乾燥したり、又は、粉末状になった製品の単位で報告されるべきである。

 主な香辛料を一部挙げると、こしょう、ピメント(オールスパイス)、シナモン、カネラ(野生シナモン)、クローブ(丁字)、ナツメグ、メース及びカルダモン、しょうが及びアニス、トウシキミ(八角)及びフェンネル(茴香)が含まれる。

5. その他の永年生作物

5.1 コーヒー
 二つの種子を持つ実(チェリー)をつける熱帯の灌木又は小さな木で、加工により、種子(豆)が果肉から取り出され、さらにその豆を覆っている粘液及び薄膜から取り出される。

 重量でいうと、熟した新鮮なチェリーは、45-55%の果肉、粘液及び薄膜と、45-55%の豆から構成される。乾燥・洗浄・加工された豆は一般的に「グリーン・コーヒー」又は「クリーン・コーヒー」と呼ばれる。この段階では、コーヒーは「一次農作物」と見なされる。幾分の脂質を別として、栄養素はごく微量である。このため、コーヒーは食用だが「非食料」の農作物として分類される。また、アルカロイドの一種であるカフェインを含むため、「刺激物」の農作物とも見なされている。

 粘液及び薄膜が取り除かれていないコーヒーは、パーチメント・コーヒーと呼ばれる。

5.2 カカオ
 カカオは、熱帯雨林の木であり、その豆は、幹や大きな枝に直接成る多数の卵形の殻の中に入っている。

 豆及びそれを覆う白い粘液と果肉は、殻の総重量の約3分の1を占める。豆及び粘液は殻から取り出されて発酵させられる。発酵し乾燥した豆は「一次農作物」と見なされ、焙煎豆(殻付き)及び粗挽き豆(焙煎・殻むき・破砕された欠片)を含むさまざまな加工品は、その豆から作られる。粗挽き豆はすりつぶされてカカオマスになり、カカオバターはこれを圧搾することによって抽出される。残った固形分は粉砕されてココア粉末になる。

 カカオ豆は、炭水化物、たんぱく質及び特に脂質を含む。よって、それは「食料」作物と見なされている。カフェイン及びテオブロミンといったアルカロイドも含むため、「刺激物」の農作物とも見なされている。

5.3 茶
 主に極東及び中国といった亜熱帯・熱帯地域で栽培されるツバキ科の灌木又は小さな木で、その若葉を異なる過程で加工することでいわゆる製茶になる。主要な品種が二つあり、アッサム種(assamica)とチャノキ(sinensis)である。FAOは、しおれさせ、転がし、発酵させ、乾燥させた若葉(紅茶)を「一次」農作物と定義している。緑茶は発酵させていない紅茶である。

 茶の葉は、栄養分は含まないが、カフェイン(テイン)又はテオフィリンといった様々なアルカロイドを含んでおり、「非食料」及び「刺激物」の農作物として分類される。

 緑茶の葉は、野菜として生で消費される場合があり、種子から油が抽出される場合もある。

5.4 天然ゴム
 パラゴム(ゴムの木)は、ブラジル原産だが現在は主に極東で栽培されている。天然ゴムは、木を切削(穿刺)すると染み出て、空気に触れると凝固する、乳状の液体(ラテックス)である。乾燥させたラテックスは、弾力、強度及び安定性のような最終製品がより望ましい性質になるように、加硫法として知られる加工処理で、高温下で硫黄を施される。

 FAOは、「一次農作物」は濃縮、安定化及び乾燥されたラテックスである。

5.5 ホップ
 多年生のつる性植物で、ホップの「毬花」と呼ばれる雌株の不妊性の花のために栽培される。成熟した乾燥毬花は一次産品であり、麦芽種に苦味をつけるために使われる。

5.6 サイザル麻
 リュウゼツラン科は多くの植物を含むが、繊維質で多肉質で粘り強くとげのある葉が根茎についており、花は一度しか咲かない。得られる繊維は硬質の繊維である。
 

5.7 マニラ麻
 主にフィリピンで見られるバナナ状の木の葉のような茎から抽出される。

畜産物統計

Ⅰ. はじめに

 各国の農業統計を収集・公表することの重要性と、それらを、概念、定義及び分類に関して、最大限可能な程度で国際的に比較可能な形にとりまとめる際に直面する困難については、農作物統計について扱った1章で既に示した。

Ⅱ. 家畜の数

1. 家畜の重要性

 家畜は人類にとって非常に重要である。家畜は、貴重な食料品(肉、乳、卵、はちみつ)及び価値のある非食用工業品(毛、髪、絹、皮革、毛皮、蝋、羽毛、骨、角など)を提供してくれる。四足獣は特に発展途上国においては、役畜として、荷物運び、遠距離移動及び農家で広く利用されている。また、娯楽目的(乗馬)で利用されることもあるし、家畜の多くは、有機堆肥及び燃料の源でもある。

 肉粉、骨粉、乾燥血液、それらの混合物など、動物由来の飼料も重要である。これらは、衛生検査に引っかかったと畜、非食用のくず肉、脂肪が抽出された後の肉の切れ端の残り、製革工場の副産物、家禽の副産物(特に半調理品に加工されたもの)、ふ化場の副産物(無精卵及びその他の廃物)、卵の殻などから作られる。

2. 定義
 「家畜」及び「家禽」の用語は非常に広い意味で使われ、その年齢及び所在地又は飼育の目的にかかわらず全ての飼育動物を対象とする。非飼育動物は、土地を持たない家を含め、農家の飼育下で育てられたものでなければ除かれる。

  牛、水牛、らくだ、羊、やぎ、豚、馬、ラバ、ロバ及び鶏は、多くの国で飼育され集計されている。鴨、七面鳥、ガチョウ及び蜂を飼育し集計している国もあるが、うさぎ、ホロホロチョウ、鳩、蚕、毛皮獣、トナカイ及びらくだ科のさまざまな種については、ごくわずかな国に限定される。

 家畜の数の統計について、国間の比較可能性に多くの要因が影響することが知られている。その主なものは、データの対象範囲に関するもの、集計の日及び頻度に関するもの及び動物の分類に関するものである。

 3. 分類
 家畜は国々により、一般的に属によって分類され、まれに種によって細分されている。より頻繁に、たとえば、鶏、ホロホロチョウ、鴨、ガチョウ及び七面鳥を「家禽」にまとめる等、様々な種や科のものが単一の群にまとめられる。

 各国は、可能な限り、少なくとも以下に列挙した動物については、この一覧に従って分類して集計することが勧告されている。下線が引かれた品目全ては勧告されており、下線が引かれていない品目は任意の形で提案されている。
牛合計

A. 子牛及び1歳未満の若齢畜

B. 1歳以上2歳未満の若齢畜

C. 2歳以上の牛

a) 雌
 i) 乳牛

  - 主に乳生産

 ii) 未経産牛(子牛に含まれる)

b) 雄

 - 主に肉生産(廃牛を含む)

水牛合計

A. 3歳未満の水牛

B. 3歳以上の水牛

 水牛の雌
 - 主に乳生産

羊合計

A. 1歳未満の子羊

B. 1歳以上の羊

 雌
  - 繁殖用

  - と畜用

 やぎ合計

A. 1歳未満のやぎ

B. 1歳以上のやぎ

 - 雌

豚合計

A. 50kg未満の若齢の豚

B. 50kg以上の繁殖豚

 - 母豚
  - 母豚

 - 未経産豚
  - 未経産豚

C. 50kg以上の肥育豚

a) 50kg以上80kg未満

b) 80kg以上

馬合計

A. 農業生産又は農業利用の馬

B. その他の馬

ラバ合計

ロバ合計

鶏合計

A. 繁殖及び卵生産のための鶏

 - 産卵する雌鳥

B. 肉生産(と畜)のための鶏

 - ブロイラー

 - その他(去勢鶏)

C. その他の鶏(多目的の混合畜)

 - 産卵する雌鳥

七面鳥合計

鴨合計

がちょう合計

ホロホロチョウ合計

うさぎ合計

蜂の巣合計

 各国は、年齢や用途に応じた、出生及び自然減のデータを、様々な家畜の種類について、さらには細分類について、収集することが提案されている。これらのデータは、家畜群の生産性の重要な指標であり、群れの需給及び群れのモデルを構築するのに利用される。

 家禽の部門では、多くの国において、この20年で相当な変化が起こっており、特に、伝統的部門に加えて、現代的な専門集約化した部門の成長に関して変化が起こっている。それゆえ、可能ならば、伝統的部門とは別に現代的部門の家禽のデータを収集・公表することが望ましい。現代的部門については、いくつかの国は、毎月、家禽の数だけでなく、ふ卵器にある卵の数、ふ化したひよこの数及び飼育されているひよこの数等のような非常に関係のある項目を、産卵鶏とブロイラー生産とを完全に分けて、データを収集し、集計を行っている。各国は、営利のふ化場から通常得られるこの情報を収集・公表することが勧告されている。

4. データ及び集計の頻度
 家畜の頭羽数は、季節変動を示しやすく、一年の間に、最大数と最小数の時期が生じることになる。この時期は、様々な畜種によって異なり、国によっても異なる。

 特に豚及び家禽については、年に複数回、家畜の数を推計する必要が認められるが、最低でも、年末時点に一回集計が行われることが勧告されている。

5. データの対象範囲
 年齢や使用目的に関係なく、すべての飼養動物が集計に入れられるべきである。

 遊牧及び移動放牧が行われている地域においては、集計する者が、その家畜飼養慣習に十分に注意を払わないと、ある家畜を、二度数えてしまったり、一度も数えなかったりすることがありうる。遊牧は、いかなる固定設備も持たず、継続的に又は周期的に土地から土地へ移動するものである。平野部及び低地の放牧地(秋から冬)から山際の放牧地(春から夏)へ、又はその逆、の季節的な移住は移動放牧として知られている。遊牧の文化は、アフリカ及び近東に存在する。高山牧草地を含む移動放牧は、スペイン、イタリア及びその他のヨーロッパ各国ではかつてほど重要ではなくなっているが、その他の国では未だに広く行われている。

Ⅲ. 全て又は主な畜種に適用できる項目

総数
 その年のある特定の日又は数日間において集計された動物

繁殖齢の雌
 これは、馬及びバッファローについては3歳以上、牛については2歳以上、羊及びやぎについては1歳以上、豚については6ヶ月以上の雌が含まれる。

その年の間に実際に出産する雌
 その年の間に子を持った雌の数。その年の間に複数の子を持つことのある種の場合は、その出産する雌はそれぞれの同腹の子について含まれなければならない。

出生率
 雌が実際に出産する数のうち生きて生まれた動物の数の割合

出生数
 その年の間に生きて生まれた動物の数

自然死
 自然の原因でその年の間に死んだ動物の数

食肉処理された動物の数
 国内生まれであろうと外国生まれであろうと、国境内でその年に食肉処理された全ての動物を含む。

出荷率
 その種のうち、その年の間に国内の群れから出荷され、その国又は他国において食肉処理された全ての動物の割合

Ⅳ. 食肉処理された動物による畜産物

1. 一次産物
 食肉、くず肉、生の脂肪、とりたての革及び皮を含む、食肉処理された動物から直接得られる産物

2. 加工産物
 ソーセージ、ラード及び塩漬けした革を含む、一次産物を加工して得られるもの

Ⅴ. 食肉処理された動物による畜産物に関する概念、定義、対象範囲及び勧告

1. 食肉処理及び肉の生産

1.1 定義
 食肉は、「食用の動物肉」と定義することができる。統計用語では、特に断りのない限り、食肉は骨付きを指しており、人の消費に適さない食肉は除く。「食肉」の用語からは、食用のくず肉及び食肉処理時の脂肪は除かれる。

1.2 生産量の概念
 食肉の生産量に関するデータは、通常、次の概念の一つ以上にしたがって報告される。

1.2.1 食肉処理に仕向けられた動物の生体重は、食肉処理の前にその場で測られた重量である。食肉処理に仕向けられた動物は、12時間と畜場の敷地内に留め置かれ、その間、えさや水が与えられないものと考えられる。

1.2.2 と体重は、革、皮、脚及び内臓を含む死骸の総重量だが、食肉処理の過程で収集されない血液の分は含まない。

1.2.3 精肉重量は、以下に列挙される各畜種について示される部位を除去した後の死骸の重量である。

牛、バッファロー、馬、ラバ、ロバ、らくだ:
 - 革又は皮

 - 脊柱に繋がっている頭部

 - 膝関節より先の前脚及び後脚

 - 腹部及び胸部の大血管

 - 泌尿生殖器(腎臓を除く)

 - くず肉(食用及び非食用)

 - 尻尾

 - 食肉処理時の脂肪で、腎臓の脂肪を除く

羊及びやぎ
 - 皮

 - くず肉(食用及び非食用)

 - 泌尿生殖器(腎臓を除く)

 - 脚

 - 食肉処理時の脂肪で、腎臓の脂肪を除く


 - くず肉(食用及び非食用)

 - 泌尿生殖器(腎臓を除く)

 - 食肉処理時の脂肪(腎臓の脂肪及び食肉処理時の脂肪である背脂を除く)

1.2.4 枝肉重量は、上記で定義した死骸の重量であって、食肉処理時の脂肪を含む。

1.2.5 主要でない動物(家禽、うさぎ、狩猟動物など)の生産量のデータは、通常、次の概念の一つ以上にしたがって報告される。

 a = もも + 手羽 + むね + あばら + 背 = 半調理品(オーブンに入れるだけでできる)

 b = a + ハツ + キモ + 砂肝 + せせり = 半調理品(もつを含む)

 c = b + 脚 + 頭 = 内臓を除いた重量

 d = c + 内臓(非食用のくず肉)= 精肉重量

 e = d + 血液 + 羽毛 + 皮(可能な場合)= 生体重

 食肉の生産量の概念は、生産量の対象範囲によって以下のように変わる。

1.2.6 食肉処理された動物の生産量(SP):国境内で食肉処理された、国内生まれ及び外国生まれの全ての動物。

1.2.7 国内生まれの動物の生産量(GIP):食肉処理された国内生まれの動物に国内生まれで生きた状態で輸出された動物を加える。

1.2.8 国内生まれの生産量の合計(TIP)又は生物学的生産量:食肉処理された国内生まれの動物に国内生まれで生きた状態で輸出された動物及び対象期間の間の在庫の純増(+/-)を加える。重量で表される場合、この測定値はすべての動物の生体重合計の変化を考慮に入れるべきである。

1.2.9 国内生まれの生産量を計算する際には、国内生まれで生きた状態で輸入及び輸出される動物について、一般的に重量ではなく頭羽数で記録されるということに注意すべきである。例えば、200万羽のひよこの肉換算量は、80トンから250トンの間であり、200万羽の成鶏の肉換算量は、2000トンから4000トンの間である。

1.3 生産量の範囲
 大部分の国は、その統計において、管理され又は検査されている商業用の食肉処理と、いわば様々な農場又は個人的な非商業用の非管理下の食肉処理を区別している。

 一つ目の分類には、公共的及び産業的なと畜場、食肉処理場及び主要な養鶏場が通常含まれる。これらの食肉処理及びこれに係る食肉生産についての統計は、関係する事業所の行政記録から容易に得られる。この統計は、通常、月単位で報告され、国によっては週単位で報告される。

 二つ目の分類には、小さなと畜場、精肉店及び農場における食肉処理が含まれ、主に農家の自家消費用である。非商業用の食肉処理についての統計は、様々な情報源から導かれるが、本質的に粗い推計であって、年に一度行われる。

1.4 勧告

1.4.1 食肉生産の計測の別の可能性として、各国は、基本的に精肉重量の単位でデータを収集・公表することが勧告されている。しかしながら、と体重の定義に関する各国の慣例がとても一様とは言えないものであることから、各国は、と体重の概念に、その動物のどの部位を含め、どの部位を含めないのか明示すべきである。各国が、と体重と生体重との換算係数を提供することが望ましい。

1.4.2 精肉重量の概念によらずに報告する各国は、生産量の数値を報告するときにどの概念を用いているのか明示すべきである。各国は、生産量をと体重に換算する適当な換算係数を提供すべきあり、精肉重量に換算するのにどの部位や器官が除かれるのかも示すべきである。

1.4.3 小動物の食肉の生産量も報告されるべきであり、可能ならば「半調理品」の概念にしたがって、内臓が含まれているのか除かれているのかを指定すべきである。どのような概念が用いられているのか明らかに説明することも重要である。

1.4.4 全ての国々は、食肉生産量のデータ及びそれに関連する食肉処理された頭羽数を、ともにFAOの定義(上記の1.2.9を参照)に則った食肉処理された生産量及び国内で生まれた生産量の概念にしたがって、収集・報告することが勧告されている。全ての場合において、生産量は「人の消費用に認可されている」もののみを対象とすべきである。

1.4.5 また、食用のくず肉及び脂肪を食肉生産量と一緒に一つの数値で報告している国々は、全体の食肉の数値のうちの食用のくず肉及び脂肪のおよその割合を提供することが勧告されている。

1.4.6 各国は、少なくとも年に一度、商業用と非商業用の関係する食肉生産量について、可能な限り次の畜種について、全ての食肉処理量を対象とすることが勧告されている。牛、水牛、羊、やぎ、豚、馬、鶏、七面鳥、鴨、がちょう、ホロホロチョウ、うさぎ、その他。

1.4.7 商業用の数値のみを報告している国々は、脚注にこの制約を示すべきであり、少なくとも時々は、非商業用の生産量に関する推計を提供すべきである。伊パン的に、商業用と非商業用の生産量は、特に後者の推計が弱いと考えられる考えられるとき、別々に分けた数値が報告されるべきである。

1.4.8 食肉処理のデータは、食肉処理された頭羽数と食肉生産量の両方の単位で報告されるべきことが勧告されている。どちらか一方のみの単位で統計を収集・公表している国の場合は、平均的なと体重の数値など、およその変換係数が提供されるべきである。可能ならば、各国は、年次データに加えて、少なくとも商業用の食肉処理量及び生産量については、月次又は四半期のデータを報告すべきである。

1.4.9 食肉処理される牛の数値は、子牛と成牛で分けて示されるべきことが勧告されており、その二つのボーダーラインは生体重220kgが提案されている。その他の動物で、食肉処理量全体を若齢畜と成畜で分解することが有用であると考えられているのは、羊、やぎ及び豚である。

1.5.0 各国は、狩猟獲物肉などのような非家畜による食肉生産量に関する統計を収集・公表するべきことが勧告されている。

2. 食用のくず肉

2.1 食用のくず肉は、脂肪を除く動物の食用の部位又は臓器であり、通常、と畜場でと体の処理過程において分離されるものである。どの臓器又は部位が食用のくず肉と考えられるかは国によって異なり、国々の慣習に対応し、食肉生産量のデータを報告する際の各国が適用している「精肉重量」の定義によっている。国によっては、食用のくず肉をと体重量の一定割合として計算しており、その割合は様々な動物の種類によって3〜10%となっている。

2.2 以上の留意点から、各国は、食用のくず肉と考えられるものであり、論理的に食肉生産量の数値に含めるべきではないものについては、別々に分けて生産量の数値を報告すべきことが勧告されている。下記は、大部分の国々において食用のくず肉と考えられている品目のリストである。

 頭部、頭部肉

 スロート・ブレッド

 シック・スカート

 舌

 スイート・ブレッド

 生殖器

 脳

 肺

 乳房

 脚

 肝臓

 胃

 尻尾

 脾臓

 血液

 心臓

 横隔膜

2.3 上述の1.4.5を参照。

3. 脂肪

3.1 この見出しの下では、国の情報源は、食肉処理段階の脂肪、精肉加工段階の脂肪、レンダリングした脂肪(ラード、タロウ)等のうち一つ以上を含む生産量データを報告するものであり、次の概念を生み出す。

 a) レンダリング前の脂肪合計:食肉処理段階の脂肪及び精肉加工段階の脂肪(食用及び非食用)

 b) レンダリング前の食用の脂肪合計:食肉処理段階の食用の脂肪及び精肉加工段階の食用の脂肪

 c) 食肉処理段階の脂肪:枝肉加工の過程で落ちるレンダリング前の食用及び非食用の脂肪であり、廃用畜、死亡畜、はらわた、ごみくず、革の切れ端等から回収する

 d) 食肉処理段階の食用の脂肪(ゆるい脂肪):枝肉加工の過程で落ちるレンダリング前の脂肪であり、腹部及び胸腔にある脂肪

 e) 食肉処理段階の非食用の脂肪:廃用畜、死亡畜、はらわた、ごみくず、革の切れ端等からとれるレンダリング前の脂肪
 

 f) 精肉加工段階の脂肪:精肉加工の際に卸売り及び小売りにおける加工で取り除かれる余分な脂肪から得られるレンダリング前の脂肪。腎臓の脂肪、スエット及び豚の背脂もこの定義に含まれる。

 g) 加工された脂肪:ラードやタロウ等のようにレンダリングされた脂肪で、食肉処理段階及び加工処理段階の脂肪を溶かしたり加工したりすることにより得られる。

3.2 食肉処理段階の脂肪の対象範囲は、国によって異なり、それぞれの国で食肉生産量のデータを報告する際に適用される「枝肉重量」の定義によっている。

3.3 各国は、少なくとも上記で定義したような食肉処理段階の脂肪の生産量データは別に分けて報告すべきであり、食用と非食用に分解できれば望ましいと勧告されている。食肉処理段階の脂肪を食肉生産量と一緒に一つの数字で報告する国々は、食肉と脂肪の合計値のうちの食肉処理段階の脂肪のおよその割合を示すべきである。

3.4 加工された脂肪については、生産量のデータはラードとタロウ(脂肪含有量よりも生産物の重量ベースが望ましい)について収集されるべきであり、それらの食用、飼料用及び工業用といった利用についてのデータも収集されるべきである。

4. 革及び皮

4.1 全ての国々は、革、皮及び毛皮の生産量のデータを収集し公表することが提案されている。データは、重量単位(新鮮又は未加工)で与えられるべきであるが、数で報告すべき毛皮は除く。

4.2 生産量を数で報告したり、乾燥し、熟成され塩漬けされた重量で報告したりする国々は、未加工の重量への適当な換算係数を提供すべきである。

4.3 革及び皮の生産量の数値は、死亡畜に加えて、食肉処理された動物に由来するものを含む。

Ⅵ. 生きている動物による畜産物

1. 一次生産物は次のものを含む:動物由来の乳、卵、はちみつ、蜜ろう及び繊維

2. 加工生産物は一次生産物から派生したものである。

Ⅶ. 生きている動物による畜産物に関する概念、定義、対象範囲及び勧告

1. 乳用動物及び乳生産

1.1 概念、定義及び対象範囲

1.1.1 乳用動物の定義は国によって相当幅があり、繁殖齢の全ての雌を含むものから、その年に実際に搾乳される乳生産のために特別に育てられた乳用の雌だけを含む物まである。

1.1.2 一方、各国によって与えられる乳生産量の推計値は、次の概念の一つ以上に属する。実際に搾乳された乳と若齢動物に授乳された乳を含む総生産量;若齢動物に授乳された乳は除くが、家畜に給餌される乳の量は含む純生産量;消費可能な生産量は、純生産量から動物に給餌される乳と農場での廃棄を差し引いたもの;乳販売店又は乳工場に配送される乳で、農家のところで食用、飼料用及び消費者への直接販売のためにとどめ置かれる量は除くもの。

1.1.3 純の乳生産量に関するFAOの概念は上で定義した通りで、乳用動物に関しては、その乳を生産するのに寄与する全ての動物である。

1.1.4. 乳販売店に配送される生産量のデータは、乳工場から容易に得られる。生産量の需給の推計は、臨時の調査や主観的な推計等のような様々な情報源から得られる。

1.2 勧告

1.2.1 上記で同定された違いから見て、各国は、乳生産量とともに乳用動物の数を報告することが勧告され、また、各国は少なくとも、一頭当たりの平均的な乳生産量の推計に一致して適用される乳用動物の概念を保障することが勧告される。

 各国は、乳用動物の概念を洗練していき、徐々にその年に実際に搾乳される動物の概念に近づけていき、可能ならば、乳生産のために特別に育てられた乳用の雌と、搾乳されるその他の雌とを分けて記録することが奨励されている。

1.2.2 各国は、有用動物に関するデータを動物の種類、すなわち、牛、水牛、羊、やぎ等によって報告すべきである。

1.2.3 全ての国々は(少なくとも年に一度)、乳販売店や乳工場に配送されたデータに加えて、上で定義された純の乳生産量の合計を報告することが勧告されている。そのようなデータは乳用動物の種類(牛、水牛、羊、やぎ)いよって与えられ、全乳に関係すべきである。可能ならば、液量よりも重量の単位で報告されるべきである。

1.2.4 異なる原則で報告する国々は、その数値の背景の概念を示すべきである。

1.2.5 各国は、生産量、または少なくとも配送分について、月次又は四半期で報告することと、乳生産量の平均脂肪含有量を報告すべきことが助言されている。

2. 産卵鶏及び卵生産。ふ化場の統計

2.1 概念、定義及び対象範囲

2.1.1 産卵鶏の定義は未だ国によって一様ではない。この用語の下では、国によっては、産卵していようといまいと産卵齢の全ての雌を認め、また国によっては、さらに限定して、その年に産卵した卵用種の雌のみを対象とする。

2.1.2 雌の産卵鶏は、優勢な生産の特性によって種別される。卵用雌、肉用雌及び雑種雌がある。また、育成される農業部門によっても分類される:伝統的部門(広く分布する個人経営の、農場や裏庭にいる小さな群れ)、現代的部門(大規模で、準集約的及び集約的な商業用の養鶏場)。

2.1.3 一方、卵生産量は、一般的に各国によって、総合計の生産量、すなわち、全ての種類の雌、全ての農業部門で飼育されている雌の生産量として報告される。純生産量、すなわち、総生産量からふ化に使われた卵を引く生産量を報告する国はほとんどない。いくつかの国々は、両方の分類についてデータを報告する。

2.1.4 いくつかの国々が、商業用の生産量、すなわち、商業用の流通に入った純生産量部分の数値も報告する。商業用の生産量についてのデータは、実質的に全てではないにせよ大部分が商業用の生産量で生産されている現代的部門から容易に得られる。円筒的部門についてのデータは、国によってはやや弱く、雌の数、産卵率について過程に基づいており、食料消費調査及び類似の間接的な情報源に基づいた大雑把な推計である。

2.1.5 卵生産量のFAOの概念は、その年に卵生産に貢献した全ての国内の鳥を対象とし、どこで産んだかは関係なく、総生産量について、ふ化に用いようとした卵は含むが、農場での廃棄は除く。

2.2 勧告

2.2.1 FAOの概念に沿って、各国は最低でも年に一度、産卵鶏の数と卵生産量を報告することが勧告されている。その年に産卵した全ての部門の全ての種類の産卵鶏が含まれる。

 可能ならば、伝統的部門と準集約的及び集約的部門とで区別がされるべきである。

2.2.2 全ての国々は、少なくとも年に一度、FAOによって定義された通りの、農場での廃棄を除く卵の総生産量と、消費可能な生産量、すなわち、ふ化用の卵と全ての廃棄について除いた総生産量を報告することが勧告されている。異なる原則で報告する国々は、そのデータが、勧告された対象範囲とどのように異なるのか示すべきである。

2.2.3 生産量のデータを報告する際には、さらに、各国は、数と重量を利用するか、又は少なくとも、一方の単位からの換算係数を提供すべきである。

 年間の数値に加えて、各国は、少なくとも商業用の生産量については、月次又は四半期のデータを公表すべきである。

 各国は、特に、伝統的部門のデータがそれなりの重要性を持っており、伝統的部門よりも信頼性が低い場合には、伝統的部門と現代的部門とを分けて生産量の数値を報告するべきことが提案されている。

2.2.4 全ての場合において、様々な国内の鳥の種類、雌鳥、鴨、がちょう、七面鳥等によって分けてデータを収集・公表すべきことが勧告されている。

2.3 ふ化場の統計

 大部分の国において、この二十年の間に、家禽部門(卵及び肉)で相当な変化が起きており、伝統的分野と並んで、現代的で特化した部門の急成長がもたらされている。

 家禽部門の活気における重要な役割は、商業用のふ化場によって演じられている。実際、いくつかの国々は、卵の数、ひながかえった数、ひなの数等の、様々なふ化場の操業についての月次データを収集・公表している。

 したがって、全ての国々は、鶏、鴨、がちょう、七面鳥及びホロホロチョウに分けて、孵卵器にある卵の数、卵からかえったひなの数及びひなの数について(できれば月次で)データを収集すべきことが勧告されている。鶏の数値は少なくとも、産卵用の卵/鶏と食肉用の卵/鶏の二つの分類に分けられるべきである。

3. はちみつ及び蜜ろう

 はちみつは、粘り気のある液体で、ある種の昆虫、特にミツバチによって食用に収集され練り混ぜられた花の蜜である。はちみつの香り及び色は、蜜が集められた植物に大きく依存する。

 ミツバチは、はちみつを、彼らによって作られた六角形のろうの巣穴で構成される蜂の巣に貯蔵される。蜜ろうは、蜂の巣を熱湯で溶かすことによって得られる(黄ろう)。白ろうは黄ろうを漂白したものである。蜜ろうは、ろうそく、化粧品及びその他の非食用に用いられる。

 原則として、はちみつ及び蜜ろうの生産量のデータは、商業用で操業している養蜂家から記録された生産量とともに、その他の生産又は収集されたはちみつの生産量を対象とすべきである。

4. 羊毛及び微細毛

 羊毛の生産量のデータは、刈り取った羊毛と引きぬいた羊毛、すなわち皮から収集されたもの、の両方を含んで、すべての国々に酔って収集・公表されるべきである。

 羊毛の生産量の数値は、脂のついた状態と、清浄で精錬された状態の両方に関して報告されるべきである。一方の方法でのみ報告される場合は、適当な換算係数が含まれるべきである。

 カシミアやモヘアのような微細毛や羊毛を相当量生s擦る国々は、当該生産量の数値を、通常の羊毛の数値とは別に報告すべきである。

5. 繭及び絹

 養蚕が重要な活動である国々では、データは、年間の収繭量についてと、廃棄を含めて天然の生絹の生産量について、データが収集されるべきである。繭は糸繰りに適している。

6. 生きている動物から由来する加工生産物

6.1 乳製品

6.1.1 人の消費等に利用される生乳(未精製、全乳)の量は、非常に少ない。大部分は、幾分複雑な過程を経て、液体状の乳の製品(標準化した乳、低温殺菌乳、部分脱脂乳、バターミルク等)や液体状の乳ではない製品(クリーム、バター、チーズ、無糖れん乳、加糖れん乳、粉ミルク、カゼイン、ヨーグルト、アイスクリーム等)を得る。大部分の乳及び乳製品は一般的に超高温処理法によって滅菌される。

 乳を乳製品に加工処理する際、脱脂乳、バターミルク及びホエイ等のようないくつかの副産物も得られ、これらは、特に、脱脂粉乳、乾燥バターミルク、乾燥ホエイ及び低脂肪チーズといった乳製品の製造に利用される。

 チーズは、ホエイから分離されるレンネットによって凝固され、圧縮され、幾分固いかたまりに成型された乳のカード(凝乳)である。特に明記のない限り、チーズについてのデータは、全脂チーズから低脂肪チーズまで、硬質チーズと軟質チーズ、カテージチーズを含め、熟成チーズと生チーズのすべての種類のチーズを指す。

 ホエイは、チーズを作る工程におけるカードから分離された乳清又は乳の水分である。

 クリームは、乳の黄みがかった部分であり、乳脂肪分を18〜45%以上含み、静置しておいて表面に上がってきたり、遠心力によって分離されるものである。

 バターは、乳から得られたクリームを拡販することによって乳脂と水が合わさってできる固形の乳濁である。脂肪分は焼く80%である。ギーは、沸騰により澄ました液状のバターであり、主に極東の国で生産される。バターオイルは、バターを溶かして澄ましたものである。

 バターミルクは、乳をバターに変換する撹拌の工程の後に残る液状の乳である。

 適度又は中程度の水分減少をさせて得られる製品は、無糖れん乳及び加糖れん乳である。

 ほぼ完全な脱水によって得られる製品は、乾燥乳、粉ミルク又は粉乳と呼ばれる。

 ヨーグルトは、若干酸味のある半液状の発酵乳食品であり、乳及び乳固形物(全乳、半脱脂、脱脂)、そして場合によっては菌を培養するために加えられる果物から作られる。

 カゼインは、乳たんぱく質とも名付けられているが、乳の主なたんぱく質である。主に、脱脂乳から得られる。

 ラクトース又は乳糖は、乳に存在する二糖類の糖である。商業的にホエイから生産されている。

 アイスクリームは、クリーム、乳脂肪、乳又は乳固形物と、様々な香料、甘味料及び通常卵を含む冷凍食品である。

6.1.2 勧告
 各国は、次の用途に従って、生産された乳の利用についてのデータを収集・報告することが勧告されている。飲用、飼料用、加工用、廃棄及び減耗。様々な乳生産動物の種類について数値を分けて報告すべきである。数値は、牛乳工場での利用だけでなく、農場での利用についても含めるべきである。二つの分類にデータを分割すると大変便利である。全てのデータは、少なくとも年次で報告されるべきであり、四半期や月次で報告されるとなおよい。

 前述した様々な乳製品を相当量生産している国々は、乳製品製造に使われた全乳・脱脂乳の数量とともに、関係する乳製品のデータを報告すべきである。

 チーズの生産量は、国によって異なる基準にしたがって分類される。全脂チーズと低脂肪チーズ、硬質チーズと軟質チーズ、熟成チーズと生チーズ、カッテージチーズ、カード、プロセスチーズ。各国はチーズの統計の開発を奨励されており、少なくとも元の家畜の種(牛乳チーズ、羊乳チーズ等)によって分類され、主に全乳から作られたチーズと主に脱脂乳やホエイから作られたチーズとを分けて生産量のデータを報告すべきである。プロセスチーズについてのデータを報告する国々は、チーズ生産量の合計を報告する際に、二重計上を注意深く回避しなければならない。

 各国は、食用、飼料用など様々な粉ミルクの用途についての情報を提供することが望ましい。

6.2 卵製品

 卵に由来する主な製品は、液卵(卵白及び卵黄の混合又は単独)、乾燥卵(卵白及び卵黄の混合又は単独)であり、例えばアルブミンは、オボアルブミンとその他のたんぱく質を含む塊又は粉として通常得られる乾燥卵白である。
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更新日:2013-02-27 21:42:40 kanjist 2  del.icio.usに追加   はてなブックマークに追加   twitterに投稿   facebookでshare
[ 原文 ] http://www.fao.org/docrep/003/X9892E/X9892e06.htm Creative Commons License この作品は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下でライセンスされています。
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