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米/コロンビア自由貿易協定後も労働組合員の殺害は続く / デヴィッド・ベーコン

2012年10月5日(金)

2011年11月、米国が、コロンビアは完全に健全であるから米=コロンビア自由貿易協定を発効して構わないと判断する6カ月前、バランカベルメハにあるフアン・カルロス・ガルビスの家を準軍組織が襲った。黒い覆面をした二人がガルビスの娘の頭に銃をつきつけ、母親に娘を殺すと告げた。もう一人の子どもは縛られ猿轡をかまされた。

二人はそれから、ガルビスと息子の居場所を教えるよう要求した。家族がわからないというと、ガルビスの妻マリー・ジャケリン・ロハス・カステニャダ----「人民女性運動」の活動家である----の顔と髪にスプレーでスローガンを書き殴った。準軍組織がガルビスと同僚のウィリアム・メンドーサを捜しに来たのはこれが始めてではなかった。数年前から二人は脅迫と襲撃を受けてきた。コカコーラ社のコロンビア瓶詰工場の労働組合SINALTRAINALの指導者だからである。

2003年、「労働組合員に死を」と呼ばれる準軍組織からの脅迫を受けた直後、ガルビスの車は銃撃を受けた。その一年前、メンドーサの妻は、幼い娘が公園で誘拐されそうになるところを阻止したこともある。そうしたことが起きたあと、メンドーサは家族を町から避難させた。ガルビスも、自宅を襲撃されたあと家族を避難させた。ただし、メンドーサとガルビス自身は、バランカベルメハに留まる決意でいる。

二人とも、自由貿易協定が実施されたことで、「労働行動計画」により労働者保護が約束されているにもかかわらず、コロンビア政府は自由に労働組合員への攻撃を再開できるようになったと語る。米国政府との間で合意された「労働行動計画」(LAP)で労働者保護が謳われているにもかかわらず、コロンビアでは労働組合員殺害は依然として続いている。9月には、米国議会議員8名が、「計画」に合意するまでの17カ月間で状況は改善しているものの、「実際に『計画』の目的が確実に実施されるようになるためにはさらなる努力が必要」と述べている。

2011年4月にサントス大統領とオバマ大統領の間で署名された労働基本権に燗する合意では、労働組合員を保護し、組合潰しの暴力に対処することになっている。この点は、コロンビアと米国が自由貿易協定を結ぶにあたり、米国議会による批准の必須条件だった。コロンビアの労働モニタリングに関する中心的組織であるエスクエラ・ナシオナル・シンディカルの統計によると、LAPが発効して以来、労働組合員34人が暗殺され、485人が殺害脅迫を受け取っている。

「労働行動計画には重要な対策も盛り込まれているが、射程はあまりに狭い。」米国最大の労組連合であるAFL-CIOは2012年7月にこう報告している。「計画は、労働組合の自由に対する重大な侵害についても、労働組合員や人権活動家に対して続く暴力や脅迫についても、完全な解決をもたらすものではない。」

バルビスの自宅が襲撃されてから1カ月後の12月14日、ガルビスとメンドーサは、「テロリズム」の罪で起訴された。14年前に起きた地元瓶詰工場での爆発事件に関してであった。検察側証人として登場したのは、労働組合や社会運動の活動家を殺害して服役中の複数の準軍組織メンバーである。メンドーサは、「自由貿易合意への署名が終われば、政府は、米国議会の投票で合意が否決されることを恐れる必要はなくなると考えている」と語る。「コロンビア政府は、以前も、偽の罪状を我々にかぶせようとしたが、今回、投獄されると、生きて出てくることはできないだろう。」

ガルビスとメンドーサを告訴した【訳注:検察の起訴だとするとこの訳語は少し変ですが】のは3人である。その一人、ロドリゴ・ペレス・アルサテは「セントラル・ボリバル・ブロック」と言う名の準軍組織の司令官で、45人を殺したと自白し服役中である。ペレスは、ガルビスは武装ゲリラのシンパだと主張する。労働組合員を標的にするために以前から使われてきたやり口である。二人目のウィルフレド・マルティネス・ヒラルドはバランカベルメハの複数の準軍組織を統括していた。三人目、サウル・リンコンは瓶詰工場の警備員として勤務していた人物で、バランカベルメハの石油労働者組合(USO)の会計係を殺害して服役中である。

メンドーサは説明する。「おそらくEPL(コロンビアのゲリラの一つ)が仕掛けた爆弾の爆発を、労組が会社に譲歩を求めるために利用したと彼らは言う。しかし、実際にはその年、工場の閉鎖を撤回させるために我々が譲歩したのだ。爆破事件とは何の関係もないし、爆破したことで何のメリットもなかった。我々への非難は何年も経ってから捏造されたもので、まるで意味をなさない。」

過去20年にわたり、準軍組織はコロンビア軍及び政府と密接に結びついてきた。理論的には、2004年と2005年に準軍組織は解体したことになっている。しかしながら、実際には、その代わりにRastrojosのような新たな組織が作られてきた。バランカベルメハの住人によると、新たな組織の振舞いは以前の準軍組織とまったく同じで、市全域を支配しているという。8月17日、Rastrojosが配布したリーフレットは次のように宣言していた。「我々はだらだら時間を無駄にはしない。これは、人権擁護というレトリックの陰に身を隠したゲリラ組織への最後通牒である。」さらに、SINALTRAINALを名指しで脅している。「我々の目的は死刑であることを宣言する。ゲリラ指導者ウィリアム・メンドーサの面は割れている。」

この20年間に殺されたSINALTRAINALの指導者としては、イシドロ・セグンド・ヒルホセ・アベリノ・チカノオスカル・ダリオ・ソト・ポロがいる。彼らをはじめとする労働組合指導者暗殺の犯人をコロンビア法廷は放置したため、SINALTRAINALは2000年、鉄鋼労働者連盟と国際労働権利財団とともにフロリダ州の米国連邦裁判所に対し、外国人不法行為請求権法のもとでコカコーラの責任を告訴した。結局、フロリダ連邦裁判所は、コカコーラ社はコロンビアの瓶詰工場の振舞いに対して管理する立場にないと裁定した。しかしながら、このケースは、自由貿易協定交渉への圧力となり、殺害を終わらせることを約束する「労働行動計画」に結びつくことになったのである。

他にも、現地の労働組合員の多くがLAPは殺害を阻止する役にはたっていないという。サトウキビ収穫労働者組合SINALCORTEROSの組合員ジョンソン・トレスは、6月に行われたワシントンDCでの聴聞会で、組合の書記長ダニエル・アグイーレが4月27日に暗殺されたと証言した。「2カ月間のストで労働条件が改善したあと、コロンビア政府は我々と協力者を謀議煽動罪で告訴した」と彼は話す。

コロンビア最大の農業労働者組合FENSUAGROのメンバー5人も、カウカで殺された。FENSUAGROへの襲撃は極めて暴力的で、鉄鋼労働者連盟代表のレオ・ジェラルドは連盟と英国の組合UNITEの連盟で、コロンビア政府に対策を求める手紙を書いている。ジェラルドによると、FENSUAGROが標的とされているのは、「労働運動と平和運動の双方に関わっているからである。中には、コロンビア軍自らが、暴力に関与しているらしきケースもある。」

SINALTRAINALの国際部長エドガル・パエスは次のように言う。「準軍組織はコロンビアの多国籍企業を守るために国が進めているプロジェクトである。異を唱えて声をあげる人は誰であれ暗殺の標的候補になる。」プロジェクトの目的は、「コロンビアの天然資源と労働力を搾取するのに今以上に都合の良い環境を作り出すこと」にあるという。

デヴィッド・ベーコンはカリフォルニア在住の著述家、フォトジャーナリスト。18年前からドキュメンタリーのレポーター、写真家として活動し、国内外で展覧会を行っている。労働や移民、国際政治を扱っている。CIP Americas Programに定期的に寄稿している。

 

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更新日:2012-10-06 08:54:17 kmasuoka 0  del.icio.usに追加   はてなブックマークに追加   twitterに投稿   facebookでshare
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