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グーグル・ブックサーチの件の決着で、グーグルは文芸に対する事実上の独占状態を得た / コリイ・ドクトロウ

抜群の名声を誇る法学者、パメラ・サミュエルソンが、O'Reilly Radarに書いた記事は、Google Book Searchと米作家協会 (the Authors Guild) とに関連する実はどうでもいい話などハナもひっかけず、問題の中枢に切り込むものだ。

Google社は、作家協会の要請に応じることで、これまでに出版された書籍の大半の検索と流通について、合法的に、ほぼ完全独占状態を手に入れた。作家協会はわずか8000人の著述家の代表でしかないのだが、全ての著作権保持者の代表として、しかも権利保持者が見つからない数百万という「孤立作品」の著者の代表者となるようなことまでして、Google社を 相手取って集団代表訴訟を起こした。その集団が認められたら、Google社がその集団と妥結する条件が、これまでに生み出された文芸作品すべてについて 拘束力を持つものになった。おそらく、このような離れ業はこの先二度とないだろう。つまり、Google社は、これらの本すべてについて、検索結果を提供 するために汚れていない合法的な手段を有する世界でただひとつの企業であるのだから。

米作家協会と米出版者協会(後者は和解に一枚かんでいる)は、グーグル・ブック・サーチの本当の危険性をまったく見過ごしてしまった。彼らは広告から得られるという観念上の所得が自分の懐には入らないのではないかという心配をしていたのだが、実際の危険性とは、書籍を見つけ、それを流通させ、販売する上で、Google社が唯一の最高権力の源となってしまいかねない、ということだ。全ての書籍の検索が合法的に可能なのはGoogleだけということになり、Googleはとてつもない市場支配力を得る。同社の検索アルゴリズムの構造次第で、ベストセラーができたり、あるいは完全に埋もれてしまったりということもありうるのだ。今回の和解を通じてGoogle社が出版業や著述家に行使しうる影響力は、どのくらいになるか予想しきれないほどだ。

私はGoogleが好きだ。同社の技術の一部には、プライバシーに関して心配になる部分も見られないわけではないし、中国での検索結果の検閲という点ではもっと骨のある対応をしてほしいと思っているが、それでも私は、Googleは本当にすごい検索ツールを作っていると思うし、私の知り合いでGoogleで働いている人たちはみな、一流であり、なおかつ頭の切れも実証済みという人たちだ(この2点が両立していることは珍しい)。

しかし、だ。Googleであれサンタクロースであれ、誰であれ、文芸全体に対し、このような影響力を持つようなことは、あってはならないことなのだ。 実に不愉快な話である。市場がただ一人の独占的なゲートキーパーへと集約されたときに、利を得る者など誰もいない。そうなってしまったゲートキーパーは、競争がなくなった状態では、競争のおかげで保たれてきたその鋭さを失ってしまうものなのだから。

この件について、出版者とも話をしたが、彼らは信じられないほどうぬぼれていた。この和解では、出版者は新刊はGoogle社には渡さないという力を得ているので、Googleも下手なことはできんでしょう、というのだ。

間違っている。

出版者にとっては新刊を出すことが仕事の大半だ。しかし、書籍の市場にとっては新刊が大半ではない。その成功は、すべて、これまで書かれてきた文芸によってつくり出されたコンテクストのおかげなのだ。もしも出版者が、Yahooと裏で取引して新刊の検索結果を与えるものの、孤立作品やこれまでに出してきた作品については、Googleに独占的に簡便な合法的アクセスがあるので、Yahooにはアクセスを与えられないとなれば、Yahooの検索ツールは、Googleの検索ツールなしでは決して完成したものにならない。この理由を理解するには、Yahooが提供するウェブ検索エンジンは過去30日分のウェブページしかインデクスしていない状態で、Googleと競争しようとしている、と想定してみればよい。確かに、私がオンラインで読むもののほとんどは、この30日以内に書かれたものだ。しかし、30日以上前に書かれたものの4割から5割は、私にとって実に実に重要なものだ。その世界では、私は常にYahooとGoogleを行ったり来たりして、何も見落としていないことを確認しなければならなくなるだろうし、そうなるとかなり早い段階で、私はGoogleに屈してしまうだろう。

意図してのものであれ、偶然であれ、Googleは出版の世界で最も反動的な人々を味方につけ、文芸の世界の永劫の神にして皇帝たるGoogleを聖別したのだ。まったく作家協会には感謝感激雨アラレだ。なんと頼もしい味方、これでもう海賊行為とはオサラバさ、ってね。

 【訳者注:以下、O'Reily Radarに掲載されたパメラ・サミュエルソンのエッセイからの引用の部分を、とりあえず割愛】
 


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更新日:2009-04-18 23:51:44 nofrills 0  del.icio.usに追加   はてなブックマークに追加   twitterに投稿   facebookでshare
[ 原文 ] http://www.boingboing.net/2009/04/17/google-book-search-s-1.html Creative Commons License この作品は、クリエイティブ・コモンズ・ライセンスの下でライセンスされています。
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